繋がった?
うぅん?朝か…昨日は先輩がきて色々あったおかげで疲れたから早く寝たんだった。にしても、莉乃に頼らずに起きるのは何時ぶりだろう?それより起きてすぐだったからか、気づかなかった違和感が急に浮かび上がってきた。
「あれ、ここどこです?」
俺は自分の部屋の自分の部屋で寝ていたはずだ、なのに今いるのはなにもない野原が広がっているだけの場所にいるのだ。そう、なにもないのだ。そう考えてしまうと急な孤独感や恐怖心といったものが一気に襲ってくる。他に誰かいないものか…
「先輩?せんぱ~い!」
聞きなれた声が聞こえてきたので、声の聞こえた方を見てみると莉乃がいた。
「莉乃!お前何でここにいるんだ?」
「いや、ワタシも聞きたいぐらいですよ」
そうして、莉乃と話していると…
「お~い、圭右!莉乃ちゃん~!」
「お、俺もいるぞ…」
イケメンと鬼がポップした。
「圭右!お前たちもいるんだな!俺今さっき起きたばっかなんだけど、気づいたらここにいたんだよ?」
イケメンもとい修がそう言うと、鬼ではなく阿廉さんと莉乃が、
「お、俺も同じだ…」
「ワタシもです」
と続くように言った。ということは目が覚めたものからここへ来たのだろう…というより
本当にここはどこなんだろうか?
昨日からいろいろなことが起きていて正直混乱しそうである。わけのわからない場所にいる時点でもう混乱しているが…
そして、少し全員で移動しているととんでもないものを見つけてしまった。
大樹だ、大樹が天高くそびえ立ち、頂上が見えない。こんなものは少なくとも自分達の知る世界にはなかった。
みんなが呆然としていたその時、地響きが起こった。
揺れは凄まじく、地面に伏せてやり過ごしていると急に意識が遠退く感覚があり、気が付くと自分の部屋の自分のベットの上だった。
「け、圭右!」
「どうしたんだよ母さん?」
「外見てみて!」
「ん?外?…っ!」
窓の外を見てみると、夢に出てきたものと同じ大樹が立っていたのだ。
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