続・家庭菜園

 あるところに、自宅の庭に家庭菜園を作ろうとしている親子がいた。

 石を取り除き、土を耕し、いよいよ本格的に畑にしようとしているところだ。

 

「できるだけ農薬は使いたくないな」

 

 そう考えた父親は、腐葉土を混ぜ込んで土をふかふかにする。

 そして、有機肥料を用意する。

 肥料の種類や使い方は植える苗によって違うので、慌てて撒いたりはしない。

 苗を買ってきてから、それに適した撒き方をする予定だ。

 

「さて、畑の準備はこれくらいかな」

 

 父親が作業を終わろうとしたところで、子供があることを思い出した。

 

「ねえ、お父さん。畑にミミズを入れない? ミミズがいると野菜がよく育つはずだよ」

 

 それは学校の授業で習った知識だった。

 父親は疲れていたが、せっかく子供が提案したので、それを叶えることにした。

 

「ミミズか。おじいちゃんの畑にいると思うからもらいに行こうか」

 

 父親の父親、つまり、子供の祖父は農家をしている。

 無農薬で野菜を育てているので、そこの畑にはミミズがいるはずだった。

 

「雄と雌を両方もらってこような。そうすれば、この畑で増えるはずだから」

「うん」

 

 親子は祖父の畑からミミズの雄と雌をもらい、自分達の畑に入れる。

 こうして、畑の準備は整ったのだった。

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