家庭菜園
あるところに、自宅の庭に家庭菜園を作ろうとしている親子がいた。
「よいしょ!」
その親子は協力して庭の石を拾っていた。
朝から石を拾っていたが数が多く、昼になっても終わらなかった。
そして、もう少しで終わるというときになって、大物が姿を現した。
「お父さん、ここに大きな石があるよ」
「どれだ? おお、本当に大きいな」
子供が見つけたのは、父親でも持てそうにないほど大きい石だった。
しかも、半分ほど地面に埋まっている。
「これは大変そうだな」
父親はまず地面に埋まっている部分を掘り起こしてみることにした。
すると、さいわい埋まっている部分は僅かだった。
しかし、石を動かすためには、埋まっている分だけ持ち上げなければならない。
「どうしよう」
子供が困っていると、父親が物干し竿を持ってきて石の下に差し込み、さらにその下に小さめの石を置く。
「こういうときは、てこの原理を使うんだ」
「てこの原理?」
父親は、支点から作用点までの長さを1、支点から力点までの長さを2の状態にして、力をかける。
すると、石がゴロリと動き出す。
「ほら、こうすると半分のエネルギーで動かせるんだ」
「すごい!」
子供の尊敬の眼差しを受けて、父親は満足そうに笑った。
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