恋占い

 あるところに片想い中の少女がいた。

少女は好きな相手に告白したかったが、どうしても勇気が出なかった。

 そこで占いに頼ることにした。

 

「好き、嫌い、好き、嫌い……」

 

 花びらを一枚ずつ、ちぎっていく。

 

「……嫌い」

 

 悪い結果が出ても、挫けなかった。

 

「私が蟹座で彼が水瓶座だから、二人の相性は……」

 

 花占いでダメなら星座占いをおこない、

 

「私と彼の血液型の相性は……」

 

 星座占いでダメなら血液型占いをおこなった。

 その様子を見ていた友人が、呆れて声をかける。

 

「そんなに頑張るなら、もう告白したら? どんなに悪い結果が出ても、絶対に告白するつもりなんでしょう?」

 

 もっと違う方向に頑張ればいいのにと思う友人がそう言うが、少女はとんでもないと首を横に振る。

 

「ダメよ! 占いの結果が悪いまま告白して、もし振られちゃったらどうするの!?」

「でも、占いなんて確率よ。星座は12種類、血液型は4種類の中からの組み合わせなんだから」

「それでも、私は占いを信じるわ」

「まあ、好きにすればいいけど。それで、次はどうやって占うの?」

「コインを投げて、表なら好き、裏なら嫌い」

 

 少女の投げたコインは裏が出た。

 少女が告白するのは、まだまだ先になりそうだった。

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