第7話
授業中に受け取った友里さんからの返信に、私は少なからずショックを受けていた。
◆
リリーちゃんへ
そっかぁ。
リリーちゃんも甘いもの好きなんだね!
私も好きだよ!
結構普段からワインとか飲みながらケーキとかもいけちゃう口ですよ!ww
それと、昨日は携帯の方で返信出来なくてごめん ね!(泣)
ちょっと事情があってさ……。
大学で会うのはまずいかも、というか……。
あ、別にリリーちゃんに会いたくないとかそういうのと違うからね!
ていうかめっちゃ会いたいよ!
もう、思いっきり抱きしめたいくらいだよ!
ふぉーりんらぶですよ!
・・・。
……私……気持ち悪い……orz
◆
友里さんも会いたいって、そう思ってくれてる。でも、大学で会うことが出来なくなってしまった。
行ってみたかったのにな。友里さんがどんなところに通っているのか。
でも、大学で会うことが出来なくなっただけ。つまり、別の場所で会えばいい。
それにしても、ワインとか大人だな。私はまだ未成年だから飲めないけど、大人になったら友里さんとバーとかそういうところに行ってみたいかも。
授業なんてそっちのけで、私はそんなことを想像した。
友里さん、結構ノリの良い人だから居酒屋とかも良いかもしれない。それで、ちょっと酔っぱらっちゃったーとか言って、甘えちゃうの。
そしたら、きっと友里さんは「大丈夫?」って言いながら私の頭を撫でてくれちゃったりして。
それでそれで、二件目とか廻っちゃって、終電逃して、友里さんの家にお泊りとかしちゃって!
ヤダ私ったら、何言ってんの。でも、こういうのってドラマとかだと定番っていうか、よくある話じゃない。一度でいいから経験してみたいものよね。
まぁ、そういうのは異性だからあり得る話なんですけどね。ホント、私ってバカ。なんちゃって。
まぁいいや。とにかく、友里さんが甘いの平気だって分かったし。
そうだ、お酒に合うもの作った方が良いんじゃないかな。ワインと合う、チョコケーキとかあるのかな。実際にお酒と合うかどうか、私は飲めないから確認できないんだけど。
ググれば分かるよね。あとで調べておかないと。
そうだ。友里さんってどこに住んでる人なんだろう。近いのかな。なんか、サクサク会いましょうって流れになっちゃったけど。都内に住んでるのかな。それなら余裕で会えちゃうけど。
もしかして、物凄く近かったりして。知らないうちに擦れ違っていたりしないのかな。そうだったら面白いのに。
私は机の下にスマホを隠しながら、友里さんに返信した。
◆
アザリー さんへ
ワインだなんて大人ですね。なんだか憧れちゃう!
私も早く大人になって、アザリーさんとお酒飲みたいです!
大学でお会いすることが出来なくなってしまったんですね。残念ですけど、仕方ないですね。
でも、会うことは出来るんですよね。アザリーさんって、どこら辺にお住まいなんです?
私も、アザリーさんに会ってギューってしたいですww
◆
こんな感じでいいかな。私はアザリーさん宛にメッセージを送り、スマホをしまった。
友里さんは冗談なんだろうけど、私は本気で友里さんに抱き着きたいなってちょこっと思っちゃってる。なんか、朱音があんなこと言うから意識しちゃってるじゃん。
友里さんはお姉ちゃんなのに。変だよ、こんなの。
私なんて、相手にされる訳ないんだから。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます