第15話:極上激うま霜降り豚肉

 「なんか色々書いてあるけどよく分からん」


 俺が今着けてる防具と大鉈にもスキルとかが色々と詳細が書かれてるけど、効果がよく分からないんだよね。この洞窟を出たら知っている人に聞こう。

 俺にはもうメインウェポンである大鉈があるので、短剣はサブウェポンとして持っておくことにする。

 そして、この毒大針は………。ソードタイガーの時に牽制用で使おう。なんか凄そうだし。


 「よーし。一段落したので霜降り肉を焼いて食べるか」


 霜降り肉を改めて見る。……じゅるり……。涎が止まらないぜ……。


 ………………。


 「うっまっ!!!!!!!!」


 俺はその後、霜降り肉を焼いてそのまま齧りつき、心ゆくまで極上肉を堪能した。

 やはり天下の霜降り肉。味付けがなくても十分、というより滅茶苦茶美味しかった。

 あまりの美味しさに顔がふにゃふにゃになったほどだ。

 ブワァーと口の中で一気に肉汁が広がり、旨みを残しながらすぐに溶けるように無くなってしまった。

 ……あぁ………。もっと、食べたかった……。無念だ……。

 ……さて、残念なことに食料は今ので尽きたが一応お腹は一杯になった。

 霜降り肉の効能により減っていた魔力も回復、体力も回復した。

 俺は元のエリアへと戻り、少し休憩してから固まった身体をほぐした。

 先程は使用する機会がなくて未だ活躍していない大鉈あいぼうの素振り、我流スキルの確認などをする。

 それが終わると深呼吸をしながらソードタイガーの居るエリアへのトンネルへと、ゆっくり入っていく。


 「ふぅー……。よぅし。……絶対勝つ。」


 気合いを入れ、覚悟を決める。

 さあ──────最終決戦だ。


 ………。

 ……。

 …。


 ───……まだ分からないけどね……。

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