第18話 クレルと街へ行く
クレルが精霊の里むこうに行っている間に、荷台屋さんが来たので王都の商会に出荷する商品を運んでもらった。
商業ギルドから荷物が出るのは昼前だと教えてもらったので、それまでに明日バンさんたちの所へ運んでもらう野菜の準備を終わらせて街に行きたい。
「クレルなかなか帰って来ないな……お姉さんたち来てくれるかなぁ」
ひと通り準備が終わったところで、クレルが10人程の精霊を連れてきてくれた。
んー、人にんではないよね? 精霊の数え方ってなんだろう、今度聞いてみよう。水の精霊が多く来てくれたので畑の管理は大丈夫そうだ。お姉さん精霊たちにお礼を言いクレルの元に行く。
「ありがとうクレル、助かったよ。遅いから誰も来てくれないのかと思っちゃった」
「逆なのよ、パンケーキの威力はすごいわ。みんな森に行くって譲らなくて、なかなか決まらなかったんだから」
お礼はパンケーキで決まりのようだ。王都から森に帰ったらパンケーキパーティーをしよう。
朝の水のやりは終わったので、お姉さんたちには森でくつろいでもらっている。その間に私とクレルは街へ行く事にする。まずは商業ギルドに出発だー!
ギルドについて受付に行くと、前回バンさんの手紙でジェフさんに送る荷物を融通してくれたお姉さんだった。
「あら、あなたがリゼさんだったのね。クロードさんから話は聞いています。こちらの配送伝票に記入をお願いします」
「次からは荷台屋さんに配送伝票も商品と一緒に渡しますね」と言って伝票を渡すと「ハーバリー商会と取引だなんて若いのに凄いわ。頑張ってね、応援してるから」と言ってくれた。
こう言ってもえると嬉しいな。お姉さんにお礼を言って商品の確認をしてからギルドをでた。次はバンさんとギュリさんの所に行かないと。
「良かったわね、2人とも了承してくれて」
ペンダントの中から小さな声でクレルが話しかけてきた。バンさんとギュリさんに、明日から王都に行くので野菜の出荷を二回分まとめて明日にしていいかお願いしてきたのだ。
バンさんは「ジェフさんに会いに行くのか? たまには親孝行しないとな」と優しく言ってくれた。詳しい理由を話せずにいるのは心苦しいけど、力やクレルそれにクラウスさんの事は内緒にしておいた。
ジェフさんとライラさんに会いたいなぁ、クラウスさんに頼んでみよう。今回は勝手に行ったら怒られそうな気がするし。
「ねぇクレル、市場に行ってみない? 果物をもう少し育てようと思って」
「いいわね!行ってみたいわ」
あまり大きな声で話すと怪しい人になってしまうので気を付けながら話す。市場は初めてというクレルに「色んなお店があるから色々買おう」と話しながら歩いていると、あっという間に市場の近くまで来た。
よく考えたら女の子同士で買い物って初めてだ!
わー! やだ楽しい! ちょっと張り切って買い物しちゃいそう。
パンケーキパティーの為にもジャムの種類は増やしたいし、そろそろ違うお菓子も作りたい。種植えの時期を考えないでなんでも買えるってステキ! あぁ楽しみだ。
――――またやってしまった。買いすぎた……
「前から思ってたけど……リゼって熱中すると限度を忘れるわね」
「うん、ごめん。……クレルも気付いたなら言ってよぉ」
「あんなに人がいる所で話しかけれないわよ。それに途中で諦めたわ、あんなに楽しそうに買ってるんだもの。苗木は力で森まで運ぶわ、人がいない所までは頑張って運んでね」
――本日のお買い物――
・チーズ
・ベーコン
・小麦粉
・砂糖
・蜂蜜
・りんごの苗木
・ぶどうの苗木
・すいかの種
・メロンの種
・レモンの苗木
・いちごの苗
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます