第11話 屋上にて
3人が屋上につくとななみは振り返って二人に言った。
”ねぇ二人ともどうしたの?中学の頃あんなに仲良かったのに全然しゃべんないじゃん?なんかあったの?”
”いや、別に何もないぞ!なー亜美?”
”う、うん久しぶりだから少し緊張しただけよ!”
と二人そろって言い訳をし始めた。
”絶対なんかあんじゃん?亜美教えて。親友でしょ?隠し事なし!”
”え、えっと。。。涼真くん言ってもいいかな?私隠し事苦手なの。”
と亜美は恥ずかしそうに涼真に聞いた。
”あ、あー。苦手なら仕方ないな。。。”
”実は。。。。。。”
”ふぉおおおおおおおお!なーに帰ってすぐイチャイチャしてんのよ!このお似合いカップル!もう思いっきりリア充じゃん!”
亜美の話を聞いたななみはテンションがバク上がりであった。
”イチャイチャ!そそそそそんなこと言わないでよ!ななみ!”
”そ、そうだぞ!ただの事故!なんにもないぞ!なにも!”
こちらもテンションが高いというより血圧が高くなっており二人揃ってりんご以上に真っ赤になっていた。
”いやーにしてももう運命じゃない?それ?付き合っちゃいなよ!”
”まだ早いよ!涼真くん帰ってきて1週間なのに、つつ付き合うなんて!”
”ほら照れてんじゃん!好きってことじゃん!もう言っちゃえ!”
”こら!ななみ!そんなこと言わないの!涼真くんいるでしょ!”
”なーに知られたくないの?告白手伝ってあげようかー?”
”もうやめてったら!”
涼真は熱くなるななみと亜美の言い合いに首を突っ込めずにただただ傍観するしかなくなっていたのである。
それに気づいたななみは
”ほら亜美涼真くん困ってるよ?どうすんの?”
”え、えっと。。。”
熱くなっていた自分を涼真が見ていたと気づいた亜美はさらに恥ずかしくなり下を向いてしまった。
”これは二人の問題だからね?私はここで失礼するね?お幸せに!”
と最後まで茶化しななみは屋上を出ていった。
残された亜美は
”ほ、ほんとごめんね!わざとじゃないの。ほ、ほんとに!”
”いや、そのおかしいけど俺気にしてないからさ!気楽に行こうぜ。な?”
”う、うん。”
と涼真に嫌われていないと安心した亜美はいつもどおりのキャラに戻った。
”にしてもななみは本当におせっかいなんだから。こんなところにつれてくるなんて。”
”たしかにな。亜美のことめっちゃいじってたし。”と苦笑しながら涼真は言った。涼真はあえて付き合うなどの話題には触れなかった。
”わ、笑わないでよね!” と照れながら亜美は言った。
”じゃあ、授業も始まるしいこっか。”
”うん!”
と亜美と涼真は肩を並べて教室に向かい始めた。
その二人の姿は幼い頃に一緒に登校していた姿にそっくりだったのだ。
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