第3話 亜美との電話

 亜美が自室に戻って携帯を見ながら時間をつぶしていたときだった。着信音がなった。涼真からの着信だ。亜美はドキッとした。てっきりメッセージで伝えてくるのかと思っていたのだ。亜美は内心興奮しながらも冷静に電話に出た。

 

 ”もしもし”

 

 ”もしもし、亜美元気?”

 

 ”うん元気だよ。涼真も元気にやってる?”

 

 ”うん。久しぶりだなー。喋るの”

 

 ”そうだね。それで大事な話って?”


 ”そうそう聞いて驚くなよ!日本に帰ることになったんだ!急遽だけど来週には日本に戻るよ!”

 

 ”ほ、ほんと!嬉しいなー。。。”と亜美はあくまでも冷静を保っていた。内心はすごい興奮状態だがあえて声に出さなかった。亜美はまだ自分の思いを涼真に伝えれる状態ではなかったのだ。

 

 ”だろ?俺も楽しみなんだよ!みんなと久しぶりに会えるって楽しみだなー!”

 

 ”た、楽しみ?私に会えるのも楽しみ?”と亜美は勇気を振り絞って聞いてみた。

 

 ”お、おう。楽しみだぞ?”涼真は少し照れながらいった。このときまだ涼真は亜美の想いには気づいていない。なぜなら鈍感。。だから。


 ”じゃあ楽しみにしているから。みんなに知らせといたほうがいいかな?”

 

 ”うん。よろしく!どっかファミレスでみんなで食事したいなー!”

 

 ”わかった。みんな誘っておくね!”


 ”よろしく!じゃあな!俺宿題まだ残ってるから。”プツッと電話は切れた。

 

 その瞬間亜美の顔は崩壊しそうなぐらいにやけていた。亜美は嬉しいのだ。やっと想っている涼真が帰ってくることに。そして心に決めたのだ。涼真が帰ってきたら必ず告白をしようと。と考えていると

 

 ”何にやけているのお姉ちゃん?”と3つ年下の妹理子に聞かれたのだ。

 

 ”何告白って?お姉ちゃん好きなヒトいるの?”理子は亜美と違って明るく陽気だ。こういう話題になると目をピカピカさせながら食いついてくる。当然亜美は焦った。そしてななみのときと同様顔を真っ赤にして言い訳をした。

 

 ”ち、違うよ!ただ久しぶりに友達が帰ってくるだけで好きとかそういうことじゃないから!”

 

 ”へーそうなんだ?”と理子は亜美の顔を下から覗き込んだ。


 ”ほ、ほんとよ。ていうか理子には関係ないでしょ!首突っ込まないで!”

 

 ”やーい、意地悪!いいもん!お姉ちゃんなんかに彼氏ができるものですか!”

 と少しすねて理子は部屋を出ていった。

 

 ”もうーーー!”亜美は恥ずかしすぎって頭が破裂しそうだった。でもそのおかげで亜美は自分に正直になった。”私涼真くんのこと大好きなんだ。。。”


 そんなことも知らずに涼真は日本に帰ったら何をしようかと色々と妄想を膨らましていた。同級生と合うのもよし、サッカー部の連中とサッカーするのもよし。その夜涼真は楽しみすぎて眠れなかったのである。



 次の日涼真は忙しかった。学校では友達と別れを告げた。たくさんの美女からのお誘いでアソコがたったのは秘密だ。


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