2月3日
昨日は疲れたが、出来れば今週中に再会を終わらせたい。
だから、昨日は素早く帰宅し、十分に身体を休めた。
翌朝。
今日は、僕が高校生時代、付き合っていた先輩と会う事にした。
先輩は学年の中でも人一倍美人で、学校内で開催されるミスコンで入賞したことも幾度かあった。
そんな彼女と別れた理由。
それは、顔が好みじゃないから。
空白の日々が、何日も続いた。
彼女に対しての
僕は彼女と偶然居合わせたフリをした。
彼女は何も変わっていなかった。あの頃と同じままで、思わず立ち尽くしてしまった。
これは予想外だったが、向こうから声を掛けてきた。
「…あれ、
「
「いいの、そんなことは。ねえ、家、寄ってかない?」
向こうから誘ってくるとは、都合が良かった。
彼女は一人暮らしで、新しく出来た彼氏と同棲していた。
「お、客か?」
「ううん。高校生時代の
「お邪魔します…」
僕は家に上がり、彼女の恋人と話をした。
「
「お?聞きたいか…?」
何故だか、彼は意地悪そうな笑みを浮かべる。
僕は浅く頷くと、その生い立ちを語り始めた。
「俺等は大学の講義で出逢ったんだ。偶然、隣になって、ノートを見せ合う事から
一緒に昼飯食う事までやったな。
んで、暫く、そういう類の事続けていたら、
まさか、両想いとは考えた事なかったな!」
意気揚々と、一人語るあいつの彼氏をみて、腹が立ってきたよ。
絶対に、成功させようと、あの時は決意したね。
再開を果たした時は、夕方だったから、夜御飯を御馳走になった。
彼女の家は、大分離れた所にあったから、泊めてもらうことになった。
食事が終わった時、あいつが、彼氏と抱き合い、互いに唇を寄せた。
僕が居ることも忘れたように。
その瞬間、あの
あの時の快楽に満ちた瞬間は、彼女の御蔭と言っても過言ではないね。
夜の11時くらいかな。
彼女たちは同棲しているとはいえ、就寝時は単独のベッドで寝ている。
僕は彼女の部屋で寝させてもらった。
そこで、僕らはワインで最期の乾杯をしたよ。
そこに、僕は痺れ薬を溶かした。効き目はじわじわと出るだろうね。
彼女は酔いが回ったのか、少々肌を晒して誘惑してきたんだ。
僕は促されるままに彼女のベッドに入った。
でも、
薬が効いてきたんだ。
僕は鋭利なナイフを隠しながら、彼女に近づき、上に乗った。
もう薬は全身に回った。
彼女は眠ってしまい、その隙に心臓を一突きにした。
返り血を浴びても僕は止めない。
止められないんだ。
「自慢の顔、僕が汚してあげるよ…!!」
顔を何度も刺しては抜く。
次に、何度も誘惑してきたその身体を乱す。
刺す度に胃液や臓物が飛び出してくるが、そんなことは関係ない。
全てを刺し終えた時、僕は感激した。
『なんて美しいんだろう……!! 生きている頃よりも、もっと美しい……』
それに、彼氏が可哀想だと思って、同じ状態にしてあげたんだ。
女の身体とは違うから、何も閃くものがなかったよ。
だから、心臓だけを刺してあげたんだ。
でも、こう並べてみると、単体よりずっと綺麗。
これを美術展に出品したら、最優秀賞を取れるかもしれない。
そんな美しさを漂わせていたんだ。
あの死体は。
僕は持参した一眼レフカメラで、何枚か撮影したんだ。
並んだ死体をね。
そして、帰宅したんだ。
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