カスタードクリーム☆カーニバル
山岡咲美
カスタードクリーム☆カーニバル
「アリッサ、何を作っているの?」
ゴスロリ少女は双子の妹に質問する。
「カスタードクリーム作ってるんだ、マリッサも喰うか?」
あまロリ少女は双子の姉の質問に答え、ミルクパンいっぱいのカスタードクリームをすすめる。
「シュークリームにするのアリッサ?」
「食パンだマリッサ!」
「トーストに乗せて食べるという事ですか?アリッサ」
「そうだぞマリッサ」
アリッサはポップアップトースターに2枚の食パンを積めてガチャンと落とした。
***
「おかしいぞマリッサ?」
「ええアリッサ、まだ1枚づつしか食べて無いのにミルクパンのカスタードクリームが無くなってしまったわ」
無いのも当然だ、2人はトーストにたっぷりのカスタードクリームを乗せて食べるに飽きたらず、スプーンでミルクパンから直にすくって居たのだ。
「アリッサ、甘いのが足りない時はどうすればいいと思う?」
「はい!マリッサお姉様、作ればいいと思います!」
「よろしいアリッサさん、では両手鍋をお持ちなさい」
両手鍋と来た、どうやら2人は頭がおかしいらしい。
***
「まず卵黄をお鍋に入れるのですアリッサ」
「卵黄♪卵黄♪卵黄♪♪」
「お砂糖はケチってはいけませんアリッサ」
「砂糖♪砂糖♪砂糖♪♪」
「混ぜるのですアリッサ」
「混ぜ♪混ぜ♪混ぜ♪♪」
「では牛乳ですアリッサ」
「牛乳♪牛乳♪牛乳♪♪」
「マリッサ…バニラエッセンスさっき使いきったぞ、どうする?」
「お砂糖があれば香りはいらないのです!」
「な、なるほど」
マリッサは甘ければそれで良いらしい。
「では仕上げですアリッサ、ホットケーキミックスを入れ火にかけ混ぜ続けるのです」
普通は薄力粉か小麦粉を入れますが、2人の家には甘く無い粉はあまり置いていません。
「中火かマリッサ?」
「量が多いので強火ではじめます」
「強火♪強火♪強火♪♪」
「温まって良い香りがし始めました、中火にしなさいアリッサ」
「はーい♪」
「中火♪中火♪中火♪♪」
ここまで読んでお気づきだろう、姉のマリッサ何もしてない。
「?、?、?、マリッサ固まらないぞ!」
「粉が足りなかったのですアリッサ、ホットケーキミックスを」
「わかった!」
「おー、固まり始めたぞマリッサ!」
「弱火にするのです!!そして混ぜるのです!!」
***
両手鍋いっぱいのカスタードクリームがホクホクと出来上がりました、実際作ると結構ひく量です。
「どうやって冷やすマリッサ?」
「そうですね、半分はバットに移しラップをかけて密着しあら熱を取ってから冷蔵庫へ、それはあとで食べましょう」
「!♪」
「マリッサお姉様?ドキドキ…もう半分は…どうなさるのですか?」
「もう半分はねアリッサ、熱々を……」
「熱々を……ごくん」
「直ぐに食べるのです!!!!」
「「カスタードクリーム☆カーニバルだーーーーーーーー!!!!!!!!」」
双子姉妹は叫んだ。
「トースト♪ホットケーキ♪アイスクリーム♪美味しさ倍増♪カスタードクリーム♪♪」
「トースト♪ホットケーキ♪アイスクリーム♪美味しさ倍増♪カスタードクリーム♪♪」
おかしなお菓子の歌を歌いながら双子の姉と妹、マリッサとアリッサはカスタードクリームを食べ尽くしました。
そう、あとで食べる予定だった冷蔵庫のカスタードクリームまで全てをです。
***
「ふう、うまかったなマリッサ」
「ええ、とっても美味しかったですねアリッサ」
「でも卵白どーする?いっぱい有るぞマリッサ?」
これから卵白ばかりの食事になるの?とアリッサは少し不安になります。
「
「ま、まさか…ハンドミキサーで?」
「そうです、全ての卵白がメレンゲに生まれ変わるのです!」
「お、お姉様は神様ですか?」
この双子、まだお菓子作って食べる気です。
この祭りは終る事を知らない……。
END
カスタードクリーム☆カーニバル 山岡咲美 @sakumi
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