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・舞台


渓谷


・概要


南北に標高2000mは超える切り立った崖に挟まれた幅7mほどの隙間に流れの速い河が、西から東に流れ、そのところどころに岩の頭が突き出ている。崖側には左右に1m弱の、石や倒木がたまって足場みたいな川岸がある。

崖はほぼ岩肌で、隙間からは草木が逞しく生えている。上るのはかなり難しい。

川の水は流れが速く、水温も氷点下近いため魚をはじめ生物はほぼいない。透明度が高く水深も深くて2mほどで、波しぶきさえなければ底が見える。

気温はかなり寒く、西から吹き下ろされる強い風により容赦なく体温を持っていかれる。その上太陽の光は届きにくく、その光さえも崖から生えてる草木に遮られるため、かなり暗い。


・名前


『雷走王』ゲッパー


・外見


230cm 966kg

筋肉隆々のケンタウロスの男。

栗色の髪を後ろで束ね、広い額、細い顎、大きめの耳、茶色い瞳で、きりりとした表情をしている。若々しく見えるが、光の当たり方によっては苦労を感じさせる皺が見える。

人間の上半身は筋肉で太く、指毛、腕毛が濃い。掌はタコでざらついている。

馬の下半身も足からして太く、栗毛色の体表が筋肉によって盛り上がっている。足の蹄には蹄鉄を付けている。

服装として胸や下半身を覆う金属の鎧は付けているが、腕や四本の足には何もつけてない。

馬の体の左右に鞘を取り付け、そこから一対の鉈のような大刀を引き抜く。刃は厚く、長さは両手に持って垂らせば地面につくほど。刃こぼれが激しく、切れ味は悪いと見ればわかる。


・経歴


とある異世界にて、たった一代で世界統一をなした王国の王だった男。

戦乱が終わり、魔王も魔物もおらず、後は安定した発展を進める平和な時代が続くはずだった。

しかし転生者を送り付け、戦乱を統治させるつもりだった女神の計画が破綻、しかも魔法や科学の発展が進みすぎて下手な知識チートも通用しない水準となってしまった。

これを打破すべく、女神は秘密裏にまた混乱を産み出そうと魔物や悪魔の群れを解き放とうと準備してきたが、どこからか察知された。

不幸なことに彼にはまだ信仰心があったため、辞めるように嘆願、ならばと条件としてこの戦いに参加させた。

勝てば魔物が解き放たれることはなくなるとの約束だが、承諾してこちらに来たのと入れ違いに、悪魔が解き放たれており、ドアが開いたころには世界の半分はすでに滅んでいる。


・性格


賢く、慈悲深く、戦上手で、歴史上に類を見ない優れた王。

民からの支持も強く、世界統一も防衛戦争の結果としてなっただけで必要以上の野望ももっていない。

欠点ではないはずだが、信心深く、女神を素直に女神と崇めており、その言動を絶対視ししている。

無茶な殺し合いに、表情こそ険しいが、心の中では血の涙を流しており、何故女神がこのような辛い試練をお与えなさるのか、懐疑的になっている。

自分が撒ければ国どころか世界が亡ぶため、殺すことへの覚悟は終わっている。

こんな体だが趣味は読書と絵画鑑賞だったりする。


・能力


国を治めるだけの知能知識、経験があり、政治経済に医療生物学、化学魔術学、更には文学芸術にも秀でている。

肉体もまた鍛えられており、王国軍剣術に加えて王国に伝わる名もなき秘伝の武術も体得している。魔法に関しては文化のタブーにより知識だけで留めているが才能はあるらしい。

剣の腕は基礎技しか知らないがそれだけで達人のレベル。両手に一本ずつ構える二刀流で、片手での斬撃は鎧を両断し岩をも砕く。ただ斬撃の角度は十字に斜めを加えた八種類しかなく、突き技も卑怯という文化から使わない。

圧倒的な馬力、巨体で蹄ながら飛ぶように走り、壁蹴りにより崖から崖へ、飛び跳ね移動することも可能。

正々堂々しか知らず、やろうとしない。例え相手が目に見える罠を仕掛けても、あえて踏み入り、踏みつぶすのが王だと、決して逃げない。


・戦法


一礼、自己紹介、相手の名を聞くまでは戦いを始めない。

その上で己の実力を見せる意味で崖の間を駆け回り、改めて戦いとなる。

狭い足場を跳ね走り、突進をかける。

真上からのダイブ、体当たりで吹き飛ばす、一刀で両断する。通常攻撃が必殺技になっている。

また、泳ぎは苦手だが体が大きいため足がつき、そのまま歩いて上れる。

相手が大技や儀式のために動きを止めた時、責め時とわかっていても手を止め、待つ。


強者

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