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・舞台
結婚式場
・概要
白い砂浜に囲まれた常夏の孤島。
青い空、透き通った海、常夏の気候でそよ風が肌に心地よい。
島の中央には東側がガラス張りの大きな建物があり、中はパーティー会場にキッチン、来賓者、新郎新婦の控室など、結婚式に必要な施設がすべてそろっている。
ドアが出るのはパーティー会場の中、プラスチックでできたウェディングケーキがあり、ここが結婚式場だとわかる。
会場内には大きなテーブルがいくつも並び、その上には蝋燭立てが、奥には新郎新婦が座る席が、天井川には新郎新婦が乗って降りてこれるゴンドラがある。
東側の海岸には小さな舞台があり、そこまでの赤いカーペットや花畑など、ロマンチックにセッティングされている。
島とその周辺は完璧に消毒されており、虫や魚はおろか、細菌さえも抹消されている。食べ物系も用意されておらず、トイレなどから水道水が出るだけ。
海上に残されたレコードや控室に用意された出し物用のアイテムなどがバブル時代の古いモノばかりで、その他細かなデザインが古い。
控室を漁ると同じサイズでデザインだけが異なるウェディングドレスが大量に出てくる。
全体を通して、特定の宗教を思わせるものは置かれていない。
・名前
『結婚式執行龍』リスキル
・外見
309cm 122kg
白い鱗に青い目を持つ龍人の男。
一対の触手のような髭に、ワニのように前に出た口、長い首からアジア圏の蛇のような『龍』を思わせる。
体も同様に長く、くねらせていて、相対的に見て手足は短く見える。長い尾は折りたたむように短くまとめていて、引きずることなく完全な二足歩行を行っている。
両手両足の指は五本、鱗と鋭い爪以外は人間とほぼ変わらない。
服装は体に合わせて仕立てられた白一色の神父のような服で、白いブーツも履いている。見た感じは聖職者ながら、どこの宗教にも属している風には見えない。
武器の類は一切持っていないが、常人でも感じられるほど高い魔力を有している。
・経歴
見た目通りの龍人。ここに来る前は外交官として働いていた。
龍は種族として、神に次いで強力な存在とされ、それ故に接触する機会も多く、天使とは別ルートの労働力として働いてきた。
その中で、結婚やそれにまつわる一切の手続きを任される形で雇われている。
しかし、雇い主の女神にはペットや奴隷は集まるものの、夫になれる存在はなかなか現れず、気に入った存在が、相手が神でなくても、現れたとしても必ずどこかで消してしまい、結婚式までたどり着かないでいる。
そうして長らく、準備だけを終えてほったらかしになっていた結婚式場とそれを任された彼に対し、女神は周囲と比べて行き遅れているいら立ちをぶつける形で戦いに投入させられた。
これで敗北しようと勝利しようと被害が出たからまだ結婚できないと言い訳できる。
・性格
堅物。規則や効率を最優先し、融通が利かず、完全な仕事中毒。
こちらに来てからも隅から隅までの掃除とメンテナンスを欠かさず、時間を見ては情報を集め、より良い結婚式を行えるよう努力し続けている。
それと同時に、ご祝儀泥棒や新婦の元カノ、パパラッチなどを排除できるよう、戦闘訓練も積んでいる。
一方で俗世に疎く、異世界転生や召喚のブームについては一切知らない。
感情をなかなか見せないお役所仕事、だが結婚式が最重要事項であり、それを台無しにしようとするものに対してはいら立って嫌味を言い、排除しようとする。
・能力
単純に強い。
手足が短いため殴る蹴るは苦手だが、長い首からの噛みつきは人体を歯型の通り切り取れる。また鱗は物理的にも魔力的にも硬く、しかも逆鱗を去勢しているため隙が無い。加えて回復魔法も常時発動しており、生半可なダメージなど瞬く間に回復する。また空気中からマナを吸収できるため飲まず食わず、ついでに眠らずで働き続けられる。
ブレス
口から吐き出す白色のビーム。光属性で命中すれば爆発する。
チャージして大爆発を起こしたり、小まめに吐き出し連射したり、口をすぼめてレーザーにして切断を狙ったりと応用が利く。発動中は呼吸ができないため、限度がある。また、著しく魔力を消費するため、攻撃中は回復が発動しない。
事務職に優れ、結婚式の諸々の手続きにマナー、トラブルの対処もでき、暇な時を見計らって初心者用マニュアルまで書いている。が、実際に結婚式を開いたことも参加したこともない。
・戦法
戦いのことは聞いているのだが、手続きとして、結婚式関係者か、敵であるのか、自殺せずに戦うのかを確認し、百枚ほど用意した専用の書類にサインを求める。
その間、攻撃を受けても平然としている。
それで戦闘、となってもこの島でやるべきスケジュールが詰まっており、それが終わってからと後回しにされる。そして放置される。
式場を攻撃されると豹変し、嫌味を愚痴りながらやっと真っ当な戦闘となる。
女神との契約には降参や闘争の契約がなされておらず、なので死ぬまで戦い続ける。
脅威
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