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・舞台


ループキューブ


・概要


縦横奥行きそれぞれ4mほどの立方体の部屋、キューブが連なっている。

キューブの六面はそれぞれ白色のライトが内蔵されていて明るく、中央部分には1m四方の白色のシャッターが、そこへ至るための梯子が壁と天井に着けてある。

シャッターは中央のスイッチを押すと開き、隣の全く同じ間取りのキューブ内に出る。これは上下も同じ。唯一異なるのはシャッターの隅に小さく書かれた十二桁の数字だが、最初に降り立ったキューブの『0000,0000,0000』以外はランダム、数字の並びとキューブの並びに法則性が見られない。もっと桁数の多いキューブも存在するが場外にある。

一つのキューブに一定時間以上生物がいると周囲のライトが白から黄色へ、黄色から赤色へと変化していき、真っ赤になるとキューブ中央部分に重力場を形成、一定時間後に極小のブラックホールを作り出しキューブ内を抹消、後に空気を入れて綺麗にする。ここまでの変化時間はキューブによって異なる。

初めは気づきにくいが、実はそれぞれのキューブはパラレルにつながっており、一つのキューブに放置されたものが別のキューブに数千年の時を経た姿で現れたり、同じモノが複数存在したりする。時間の流れの順序が数字の大小。小さい方が過去となっている。

壁は強固ながら破壊可能、ただしどれだけ壊しても無事なキューブ内に入り、シャッターが閉じて開けばすべてが元通りになっている。キューブの順番は不変。音などは伝わる。

気温、気圧、湿度は快適ながら、上記のブラックホールが発生するまで空気の入れ替えはない。


・名前


『無限の果て』己食い


・外見


全長370cm 201kg

歯ぐきむき出しの大きな口、上下対象についた目と鼻、おおよそ人とは思えないが意見をした生物。DNAとしては人の男性。

四足歩行で長い尾を持ち、トカゲを思わせるスタイルながら肌や指先などは人の物を変化させた延長線上の物で、不気味の谷間からか、かなり醜悪な外見をしている。


・経歴


女神が戯れに、時間や空間の設定を弄って作った世界に投げ込まれた、ただの男だったもの。

延々と続くループ世界で、生き残るため、平行に存在する己の死体を喰らい、さまよう魂を取り込み、気の遠くなる時間を経てこの姿となった。

女神としては消してしまいたい失敗作だが、その命はこの世界と同期しており、簡単には殺せず、世界も破壊できないので長らく放置されてきた。


・性格


最早人としての自我は忘れ去られ、この世界で生命維持をするだけの機械、現象となり果てている。

それでも本能としての食欲はあり、人体は食べられることを覚えている。


・能力


長距離を移動し続けているため、全身の筋力が優れており、見た目通り壁や天井をトカゲのように這いまわったり、狭い通路を素早く抜けたりと機動力がある。

攻撃は口による噛みつき、租借力はかなり高く、頭蓋骨もかみ砕けるが、単純なスピードがそれほどでもなく、動きがワンパターンで、攻撃に対して防御もしない。

過去の自分

一度死んだとしても、他のそのキューブより過去のキューブで過去の存在としてすぐさま現れる。それを殺しても殺してもすぐ過去の存在が現れ続ける。過去に戻る分だけ弱体化していくが、その刻みは絶望的に細かい。

唯一殺しても復活しないのは最も古い部屋、即ち最初の部屋で殺した場合、それよりも過去が存在しないため、復活しない。


・戦法


ただ本能のまま、音のする方向へと進み、肉を喰らう。

防御などは一切考えず、むしろ死にたがってるかのように全てを受けるが、結局は死ねない。

死体ならば何でもいいため、すでに死んだ自分の死肉を先に喰らうこともある。


産まれるべきではなかった。

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