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・舞台


燻製動物園


・概要


春の木漏れ日、暖かくて柔らかな風、しかし煙い。

やたらと広い動物園。種類や生息地域で区分されているらしいが、ごっちゃになっていて迷いやすい。

全体がコンクリートと鉄格子でできている。

展示方式は生体展示、ただ檻に入れて餌を与えるだけの前時代的なもの。しかも床の排水溝から高温で灰色の煙が噴き出しており、檻の中の動物はみな燻し殺されている。

展示動物は哺乳類、鳥類、爬虫類、草食肉食問わず、さらにはドラゴンやキマイラといった幻獣、終いにはケンタウロスやスキュラといった亜人も燻っている。

表側にはトイレと水飲み場、かわいいイラストで描かれた地図があるだけだが、裏側に入れれば腐りかけの動物の餌や各種薬、中途半端に解体された燻製肉が手に入る。

コンクリートの床は暖かく、排水溝などから煙を頼りに潜れば、薪として死体を焼く、巨大な火葬所にたどり着く。


・名前


『スモーキングシャーマン』ベーコン


・外見


220cm 277kg

赤褐色の肌、黒い髪、がっちりした顎の四角い顔立ちの男。明らかに人外の血が混じっている。

動物の皮を鞣したズボンにシャツ、首のネックレスは猛獣の牙や爪を吊るし、頭にワニの頭蓋骨をかぶっている。

腰には鉄製の投げ斧が二つ、手には大きなキセルを持ち、常に煙を吹かしている。

魔術呪術、あるいは霊感を持つ物ならばその煙に力があると感じられる。


・経歴


煙を媒介に死んだ霊を呼び起こし、力とするシャーマン。

部族の中での評価は、実力こそあるが性格から一番とは認められず、腐っていた。

そこで部族の何人かを生贄に女神と接触、己を売り込んだ。

以後、転生者の後方支援として汚れ仕事を引き受けて、主に尋問に活躍し、容疑者を殺してから情報を引き出してきた。

今回の参加はボーナスアップのためと本人は思っているが、実際は口封じ。

女神と契約したのはただ単に就職活動、自然の摂理だなんだと言っているがただの損得勘定でしかなく、祖先の知識も何もかも売り渡せるなら売り渡している。


・性格


強欲。

自然との共存を歌う部族の中で突然変異的に物欲が強く、価値のあるなしを問わずに何でも欲しがる。なのであてがわれた部屋は物にあふれて片付いていない。

自信家で好戦的、勝負事は好きだが、ギャンブルはイカさまを嫌ってやらない。ただし自分がイカさまをするのは好き。

サイコパスでもあり、自分以外がいかに苦しみ、死んでいこうとも気にも留めない。

負けるのは嫌いなのでじっくりと時間をかけて戦略を練る。

ヘビースモーカー。


・能力


単純な身体能力は高めだが、投げ斧ぐらいしか攻撃方法は鍛錬しておらず、正面切っての戦いは苦手。それを自覚してもいる。

高い霊力を持ち、幽霊が普通に見える。また呪術に関しても視認でき、物理的に回避することができる。

ヘビースモーカーで常にキセルを吹かしており、肺はボロボロ、少しでも走れば息が切れる。

ハンタースキル

追跡者としての能力、足跡などの痕跡から相手がどちらに向かったかを推察できる。ただしコンクリートばかりの動物園ではほぼ無力化されいる。

スモーキングスピリチャルダンス

口から吐き出した煙と死体を潜った煙とを混ぜ合わせ力を与えることで死体の霊に簡易的な実体を与えることができる。

材質こそ煙だが、姿形は生前の姿を忠実に再現しており、会話もある程度できる。使う力はかなり省エネだが、その分耐久力も低く、物理攻撃一撃で霧散し、攻撃する側でもおおよそ一撃与えるのが限度。

霊力による支配力が凄まじく、例え死体が敵であったとしても支配下に置くことができる。

一歩で、霊たちに怨まれており、死ねば地獄に行く前にリンチに合う。


・戦法


動物園のどこかに潜み、煙に煙を混ぜて動物や犠牲者の煙を量産、拡散させて追い詰める。

緒切戦闘は苦手だと自覚しており、敵と出くわしたのなら煙に巻きながら投げ斧で時間を稼いで逃げ隠れする。

煙なしではただの戦士、決して強くはなく、殴り合いになれば苦しい。


強者

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