九十九の敵
01
・舞台
円城城下町
・概要
周囲を石壁で囲まれた円形の都市。
5mを超える壁の中には様々な石の建物が並び、大通りに冒険者ギルド、民家に宿屋に教会に武器屋などがある。また中央を南北に突っ切るように川が流れている。
物資も同様に用意されており、パンは焼きたて、肉や野菜も新鮮で、ついさっきまで人がいたかのように思える。
石壁の外は麦畑と、全体としては、よく見るファンタジーな都市。場内ギリギリの郊外にはよく見る屋敷もある。
住民は一切いないが、代わりにゴーレムやアンデットがまばらに徘徊している。
比較的暖かな気候で、空気には魔力が豊富なので魔法は使いやすい。
・名前
『スローライフ』イマザキ
・外見
167cm 56kg
パッとしない、覇気のない、くたびれた感じの中年男性。
黒目黒髪でひげは剃っていて、清潔感はあるが美形でもない。顔に特徴がないので覚えにくい。
服装として灰色の作業着を着ており、工場勤務を感じさせる。
ただ顔の前には消し方がわからないステータスオープンが出っぱなしになっていて目立つ。
・経歴
いわゆる転生チート能力者。
世界を救うための勇者として召喚されたが、本人はスローライフを望んでおり、一切の義務を放置、自分はチートで生き残り、他の人間は闇に飲まれた。
完全な女神による人選ミスだが、目玉として大々的に宣伝しての転生だったため、失敗したときのデメリットが大きすぎ、認められないでいた。
そこで最後のチャンスとして今回の戦いに参加させ、勝利すれば願いの一環として色々リセット、敗北すれば闇に呑まれた世界ごとなかったことにする予定になっている。
・性格
見た目通り覇気がなく、元気もない。反応も鈍く、積極性は皆無。一切の欲望に対して枯れており、野心もなければ危機感もない。
それが影響してか、他者を傷つけること、傷つくことにもなんの感情も動かない。
これから先に何かを残す、という発想がなく、今現在、もっと言えば自分が生きている間が良ければその後人類が滅びようと気にしてない。なので問題を先送りできるなら何でも先送りする。
・能力
単純な身体能力は中年男そのもの。老眼と四十肩が始まっており、腰にも不安がある。戦闘経験もなければ社会人経験もない。一応、野球少年だったらしいが知識しか残っていない。
スローワールド
チート能力。脳内時間を加速させる。正確には世界の速度を遅くしているのだが、結果として超人的な反応速度を発揮する。
本気になれば弾丸のライフル痕を読み取れるほどだが、疲れるし、体自体の動きは加速されない。
スローハンド
チート能力。その拳で殴った相手の時間を遅くする。殴られた方は相手が加速したと錯覚するが、すぐに重力など他も加速してることに気が付いて現状を理解できる。一発につき効果時間は十秒、それから倍々に加算されていく。
基本、パンチ一発で違和感を感じる程度、二発から如実に効果が出始め、十発を叩きこめば完全に停止、生命反応も観測されなくなり、敗北となる。
その気になればその間、いくらでもいたずらできるが、そう言った欲望も枯れている。
・戦法
積極的に行動することもなく、無人となった都市の中で勝手に生活している。
干渉されるまで干渉することはなく、会話も最低限、積極的に動くことはない。
攻撃されたらカウンターでチート能力を発動するが、反撃を嫌い、面倒ごとを嫌い、追撃を怠る。
しつこく攻撃された時のみ、本気でラッシュをかける。
戦い方に探求を重ねてないため、荒く、能力が凄まじく強いのに使い手がクズで全部がクズになった典型例になっている。
脅威
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