第71話 フリージア三王会談

「エンジェル・ウィングのみなさん、力を合わせて頑張りましょう! 最終確認です、自分たちのやるべきことはわかっていますね?」


「第1班です。マール他5名、王都の奴隷解放後は組織作りに入ります!」


「第2班です。アディ他6名は、ランディールへ向けて出発します。10日後には戻ります」


「第3班! ダフ班の6名、生産活動の準備に取り掛かる。制服、装備類は10日後には完成させ申す」


「第4班、ギベリン隊は拠点防衛だ。留守番は任せてくれ!」


「うん、お願いします! それと、会談にはミルフェちゃん、メルちゃんとボクの3人で行くからね。アユナちゃん、レンちゃん、アイちゃんは皆さんの手伝いをお願い」


「わかった! 面白そうだからダフを手伝う!」


「団長に手伝ってもらえて感謝申す!」


「「天使ちゃんキター!!」」


「わたしは《念話テレパシー》で情報共有に集中しますね」


「うん、アイちゃんが具体的な指示やアドバイスをしてくれると助かる!」


「リンネちゃん、あたしもランディールに行くべきじゃないかな。北はまだ魔物が多いし、あたしが一緒に行けばもっと早く帰れるはずだよ」


「それはわたしも心配です。でも、そうするとレンさんはアルン王国へ行けなくなりますよ?」


「ボクもレンちゃん抜きでアルン行き厳しいと思う。予定では、3日後にはアルンに出発し――」


『俺が行こう。北には用事がある』


「「「ウィズ!!」」」


 こいつ、どこから湧いてきたの!?


「シマシマも貰ったし、ガルクも倒してもらったからな。護衛代は友情特価5000リル50万円でどうだ?」


 ボクはウィズから《風魔法/中級》とマジックポーション2本を受け取った。護衛代が有料という点には納得がいかないけど、魔法書とポーション代だと思えば安すぎるくらい。それに、ヴェローナにも助けてもらったし。


 アイちゃんをチラ見すると、小さな手を伸ばして○を作っていた。メルちゃんはなぜかご立腹な様子で頷いている。

 アディさんたちの護衛は彼に任せてもいいかな――。


「護衛はお願いする。仲間に手を出したら許さないからね!」


『心配いらない。俺は生涯勇者一筋だ』


「.......」


「じゃあ、あたしはマールさんを手伝う!」


「はい! レンさんお願いします!」


「俺ら、4班には――」


「「頑張ってください!」」




 ★☆★




 時刻は既に午後2時過ぎ。3時開始の会談まで残り1時間を切っている。徐々に緊張感が高まるなか、ボクたちは食事と準備オフロを済ませ、逸る気持ちを落ち着かせた。

 そして、ミルフェちゃんに導かれて、決戦の地――王宮の閣議室へと向かう。


 拠点から王宮までの僅か500mの道のりで襲撃された回数は3回。相手は最初から殺害目的で襲ってきた。

 しかし、今のボクたちが人間相手に手こずることは無い。超人級を遥かに超えるステータスが、相手の攻撃をスローモーション化する。メルちゃんは素手で、ボクはオオグモの脚で刺客の能力と戦意を奪っていった。


 覆面を剥がし《鑑定魔法ステータス》で正体を暴いた結果、案の定、アレクシオス元第1王子の刺客だった。


「アレ兄様の刺客か。短時間に30人も。そんなに私を殺したいなんて、悲しくなるわ」


「王女、早く王宮へ入りましょう。中なら襲撃も無いと思います。無駄な血は流したくありません」


「あなたのこと、メルちゃんって呼んでもいいかしら?」


「はい、王女様」


「私のことも“ミルフェちゃん”って呼んで!」


「え、わかりました……ミルフェちゃん……」


「メルちゃん可愛い! 何でリンネちゃんの仲間はみんなこんなに可愛いの!?」


 まぁ、ボクが可愛らしさを最優先で召喚したからね。

 それにしても、ミルフェちゃんはこんな時でも平常運転――。




「さぁ、王宮に着いたわよ! 閣議室まで案内するわ」


 会議開始までまだ20分もある。

 でも、閣議室に到着したとき、既に扉の前には人集ひとだかりができていた。


 その中には、国王様や王子様っぽい姿は見えない。まだ来ていないのか、もしくは既に閣議室の中に居るのかもしれない。


「あ、君は!」


 あっ、竜の牙の人だ。名前なんだっけ?

 確か――。


「ハトさん、お久し振りです」


「ハルトね。その声、やっぱりだ。君がガルクを!」


 さすがにバレてるよね。


「仲間の方は、大丈夫でした?」


「えっ!? あ、はい。お陰様で、全員命を拾いました」


「良かった! 本当に、本当に良かったです!! 生きていてくれて、ありがとうございます――」


 本当に良かった。

 胸の奥にずっとしまい込んでいた罪悪感。怒りに身を任せて、殺すためだけに力を使ったことへの後悔。でも、誰かを救うことができたと知って、少し気持ちが軽くなった。ありがとう。


「ゆ、勇者が泣いて――」


「おい!! こっちも相手しろ! 俺も泣いちゃうぞ!」


「誰だっけ?」


 何で隊長が国王派に!? でも、当然といえば当然か。


「リンネさん、師匠を忘れるなんて大減点だ! そこは『いとしのランゲイル大師匠様、ご機嫌麗しゅう』だろ。ミルフェ王女、ご無沙汰しております」


「ランゲイル、久し振りね」


 ミルフェちゃんがかなり冷たい。


「ランゲイル隊長、フィーネではご迷惑を、ううん.......助けてくれて、ありがとうございました」


 やっと言えた――。

 弱かったボクを、身を挺して守ってくれたことへの感謝の気持ちを。


「まぁ、気にすんな! 辛い過去があるからこそ、輝く未来がくるんだ。今は、どぉんと構えればいいさ!」


「あ、はい」


 なぜか、ハルトさんがランゲイル隊長を睨んでいる。この2人、仲が悪いのかな?



「時間です、お入りください! ミルフィール王女、護衛は1人のみです」


 近衛っぽい人が朗々と宣言した。

 ちびっ子枠も特権も無しですね。

 メルちゃんをチラ見すると首を横に振った後、縦に振り直した。

 何のサインなのかわからないけど、『私は入らない、リンネちゃんお願い』と勝手に解釈して、ボクはミルフェちゃんの後から入室した。




 閣議室にはまだ誰も居なかった。

 中央には正方形の豪華なテーブルがあり、その四辺にはそれぞれ椅子が置かれている。窓が無いのは外からの襲撃や盗聴を防ぐためだろうか。ドアは、入り口と奥にもう1つあるね。


 テーブルに近づく。

 4つの角には獅子、竜、あとはよくわからない生物を象った飾りがある。

 よく見ると、テーブルの上には札が置かれていて、座席が指定されているみたい。えっと……リンネは……無いじゃん!


「勇者様、我々護衛は主人の後ろに立ちます」


「がははっ! リンネさん、立つのが嫌なら俺が肩車してあげようか?」


 このセクハラはスルーだ。


「ハルトさん、教えてくださりありがとうございます」


「いえいえ。会議は長引くかもしれません。疲れたら近衛を呼んで椅子を用意させましょう」


 ボクは軽く頷いておく。

 ハルトさんって、とっても紳士だね! アレクシオス王子の護衛らしいから身構えてたけど、大丈夫そう。

 でも、今日の分の《時間停止クロノス》が使えない不安はやっぱり大きい。



 ミルフェちゃんが指定された椅子に座る。

 ボクは、椅子の1m後ろに体育の“休め”の姿勢で立つ。


 ランゲイルさんもハルトさんも所定の位置に立つ。

 どうやら、東がミルフェちゃん、南がアレクシオス王子、西は空席で、北がヴェルサス国王らしい。

 ヤバい! 何だか急に緊張してきた!!



 間もなく、入口のドアから国王らしい桃髪の人が入ってきた。みんな姿勢を正して礼をしている。ボクもそれに倣う。


 国王と目が合った!

 彫りの深さに似合わず優しい目、深海のような濃紺の瞳。ミルフェちゃんと同じ目だ。


 国王は迷わず自分の席まで進むと、ランゲイルさんが控える前の椅子に威厳たっぷりに着席した。この椅子じゃお尻がきつそう。


 続いて20歳くらいの青髪の青年が入ってきた。これがアレクシオス王子――ミルフェちゃんを何度も殺そうとした男!

 国王やミルフェちゃんとは髪色が違う。王妃似なのかな? 確か王妃様は5年くらい前に亡くなっていたはず。


 王子は大股で足早に席に着いた。せっかちさんというよりは、剛毅な感じ。後ろにはハルトさんが無表情で立っている。


 やはり西側の席は空白のままらしい。審判的な司祭長が座るのかと思った。

 空いてるなら座らせてよ、とは言えない。けど、せめて椅子だけでも欲しい。10分、20分じゃ終わらないだろうから。今時、卒業式でも椅子持参なのに。



 入口のドアが閉められた。

 近衛の人は中には入らず、外で待つらしい。メルちゃんがあの人と2人きりになっちゃう。ナンパされそうで心配。


 今度は奥のドアが開いた。

 飲み物を乗せた台車を執事風の人が押している。手伝おうかと思ったけど、緊張で足が動かなかった。


 ボクの手元にもグラスが届いた。

 漂う香りをクンカクンカしてみると、中身は果汁水らしいことがわかる。冷たくて気持ちいいけど、ずっと手に持ち続けるのは疲れるね。


 誰も飲み物に手を出さない。

 本当に毒殺なんてあるのかな? まぁ、ボクは賢者のローブ状態異常無効があるから余裕なんだけどね。だから、飲んじゃおっと!


 ボクはグラスを持ち上げ、果汁水をガブッと飲み込む。緊張で手が震え、喉が縮む思いだ。


 周囲の視線がボクに集まる――。


 あ、このパターン知ってる!

 次に飲んだ人が倒れたら犯人はボク的なやつだ。安全だと見せ掛け、相手を安心させておいてから毒を飲ませるという自演型殺人マッチポンプ。まずい、フラグ回避しなきゃ!


「うっ……」


「リンネちゃん!? 早く医者を!!」


「うっ……美味うまい!」


「えっ!?」


「ん?」


「リンネちゃん……」


「ごめんなさい……」


「ぷっ! 俺の弟子たちが粗相しました。師である私から謝罪を!」


「「弟子じゃないっ!」」



 本当は全員同時に飲んで、お互いに殺意が無いことを証明するための儀式らしいけど、完全に台無しになりました。


 でも、さっきのボクの演技力が、場の緊張をすっかり解いたご様子。皆さん笑顔でグラスを傾け始めた。期せずして良い仕事をしてしまった感じ。



「皆、よく集まってくれた。醜い親子喧嘩に付き合ってくれた勇者、護衛諸君、及び会議を呼び掛けてくれたアイ殿に感謝する!」


「御託はいらん! 早く俺に王位を譲れ!」


「兄様! 私たちは話し合いに来たのよ!」


 冒頭から荒れそうな雰囲気だね――。

 ボクたち護衛は沈黙がお仕事なの。石になる、石になれ、石になろう。


「尤もだ。では、最初にそれぞれの主張を聴こうか」


「その前に、はっきりさせたいことがある」


 ミルフェちゃんはそう言って立ち上がると、手をパンパンと2度叩いた。



「「「!!」」」


 ボクたちの視界には、一瞬にして大平原が広がっていた――。


 周囲を地平線に囲まれた広大な場所、そこにぽつんと置かれたテーブル。


「「「うぉぉぉ!!」」」


 突然上がる歓声に、視線を再び持ち上げる。


 そこには大勢の人が居た――。


 ヴェルサス王、ランゲイル隊長の背後で剣を突き上げるのは、白と赤を基調にした鎧を纏う戦士たち。その数は軽く500名を超える。


 アレクシオス王子とハルトさんの後方では、白と青の軍服を着た戦士たちが負けじと槍を突き上げていた。数はやや劣勢だけど、勢いは負けていない。


 そして、振り返ったボクの目に映るのは、エンジェル・ウィングの頼もしい仲間たち100名弱。

 メルちゃんたちだけじゃない。北へ旅立ったはずのアディさん、北端の町ヴェルデのアリスさんや、エルフ村で護衛をしているはずのリザさん、フィーネのギルドマスターまで集まっている。


(リンネさん、これはヴェローナの幻惑魔法です。この作戦は、ミルフェ王女と相談していました)


(なるほど、さすがにボクもびっくりしたよ!)


「私たちが誰に支えられて、誰を守るためにこの場に居るのか、それを無視して話し合いが進むとは思えないわ。さぁ、始めましょう!」


「ミルフェよ。お前の心意気しかと受け取った。これらの者たちのためにも、わしは正しい道を見極めねばならん。相応しき者に位を譲ること、それさえ叶えば命など惜しくはない!」


「俺の主張は、正当なる英雄の血を受け継ぎし者が大陸全土を纏めあげ、以て魔を滅する――これにより、世界に平和をもたらすことだ!」


「私も兄様と同じ。人類が協力し合い、魔王復活を阻止する! そして、平和な、幸せな世界を創る! でも、やり方が違う。平和を求めるために人を殺すの? 父様もそう! 力は何のためにあるのよ。私は、私たちは、絶対にそんなことはしない!!」


「子どもは理想論ばかりで困る。理想論で世界を救えるのなら、黙って物語でも書いてろ!」


「家族で殺し合いなんぞしたい訳なかろう。身を守るためには致し方なかったのじゃ……許せ」


「弱き者、力無き者が悪いんだ。そんな弱者は、魔と戦うこの世において、上に立つべき存在であってはならない!」


「兄様、先程は雑魚の刺客を30人もありがとう。でもね、勇者リンネがいる限り、万の精鋭でも無意味よ? リンネ様は既に10魔人のうち、8人を倒しているんだから!」


「「なんだと!?」」


 ミルフェちゃん盛り過ぎ!

 ヴェローナ、ギャラント、ウィズ、カイゼル、グスカ、ギル、ザッハルト、ガルク――確かに8人だけど、倒したと言えるのは6人だけだよ。これも交渉術のうち? 胸を張っておいた方が良さそうかな?


「妹よ――私が刺客を放ったという証拠でもあるのか?」


「余裕よ! 私の仲間には《鑑定魔法》や《洗脳魔法》、《読心術》持ちがいるわ。相手を選ぶべきだったわね!」


「チッ!」


 ミルフェちゃん、いけー! 今だ、攻めろ! やっちゃえー!!


「父様! 王に相応しき者って何ですか? かつての英雄の血脈ですか?」


「わしはそうは思っとらん。王威は既に失われた。そもそも我が父であるヴェルサスも母エリザベートも、血で世界を救った訳ではない。英雄王アルンも然り――」


「父上が言う通り、必要なのは血ではない! 絶対的な強さだ! 魔を滅する強さが無ければ誰も救えないんだ!」


「だから、力の無い兄様が魔人に頼ったのね!」


「何だと? 頼ったのではない、利用したのだ!」


「同じことよ。私が知ってる強さを教えてあげるわ――。

その人は、初めて魔物を殺めた時に涙した。

その人は、盗賊を殺した時にも泣き続けた。

その人は、救えなかった人のために泣いた。

その人は、大切な人を助けた時にも泣いた。

その人はすぐに泣く。本当に泣き虫。泣いてばかりよ。聞いた話では、2日間泣き続けた時もあったみたい。多分、世界中の誰よりも流した涙が多いわ!

 でも、私が知っている中で最強の存在!!

剣が上手い訳でも、加護が凄い訳でもない。

 武器なんてクモの脚だし、魔法だって中級までしか使えない――でも、誰にも負けない!!

 私は、その人を見続けたわ。自分の目で、使い魔の目で、他人の目で――。何でこんなに強いんだろう、何でこんなに人のために頑張れるのだろうって不思議だった。理由を探し続けた。求め続けた。そして、ようやくその答えに辿り着いた!

その人は、他人のために永遠涙を流せるの。

その人は、他人のために命を懸けられるの。

その人は、何の見返りもなしに頑張れるの。

どうしてそんなことができるのだと思う?

それは、心が弱いからだった――。

 変でしょ? 心が弱いのに最強だなんて!

その人はね、いつも心の中で泣いている。 常に泣きながら戦っている。心が悲鳴を上げ続けているんだって聞いたわ。でも、だからこそ、強くなろうと常に望むんだ! その人の強さの理由は、意志の強さにあった! その人は、誰だって、諦めない強い意志があれば不可能なことはないって言い切った! そして、全ての絶望を、“西の真実”という悪夢を乗り越えて希望を見せてくれた! 私は確信を持って言います。本当の強さとは、意志の強さなんだと!」



 え? これボクのことじゃないよね?


「国王、すまないが契約はここまでだ」


 ランゲイルさん?


「わかった、異論はない。そういう約束で無理強いしたんじゃからな。今までの尽力に感謝する」


「ミルフェ王女、アルンでは力及ばずすまなかった。次はどんなことがあっても守り抜く。そのためには、魔王の前にだって立ってやる! 俺はミルフェ王女の護衛隊長、ランゲイル様だからな!!」


「ランゲイル……ありがと」


「悪い、アレク。俺も勇者の側につく」


 ハルトさん!?


「何だと? 幼馴染みの俺を見捨てるのか?」


「あぁ。勇者は――魔人討伐を誇らずに何て言ったと思う? 仲間は大丈夫ですかって……まずは俺の仲間を心配してくれたんだぞ! あいつらの無事を知って、泣いてくれたんだぞ!!』


「……」


「アレ兄様、もう諦めてください! 貴方には支えてくれる仲間がいないわ!」


 いつの間にか、白と青の軍服を着た槍集団は姿を消していた――。


「アレク! ミルフェの言う通りじゃ。国を治める・・・ということは、人を収める・・・ということじゃぞ!」


「くっ!……わかりました……』



「勇者リンネ、これからもミルフェを支えてくれるか?」


「心配は無用です! ボクたちは世界を変えるためにここにいるのですから、お任せください!!」


「うむ。後は頼んだぞ!! アレク、わしらは退場の時間じゃ!」


「……はい……父上」


 国王とアレクシオスは手を取り合っている。2人とも笑顔だった。渾身の笑顔だった。




「リンネちゃん、メルちゃん。ごめんね」


「どうしてミルフェちゃんが謝るの!!」


「だって――これから凄く忙しくなるから! あまり遊べなくなるから先に謝っておくわ!!」


 ボクたちも笑いあった。

 みんなの顔には希望と決意が浮かんでいた。




 ★☆★




 それからの数日間は本当に多忙を極めた。

 市長就任後の数日間を思い出すなぁ。


 やはり必要なのは人材だった。人材は人財にも人罪にもなるだなんて、よく言ったものだね。


 結局、異世界知識チートが活躍する。

 “平和主義の国”日本の間接民主制は1つの完成形だと思う。

 平和な、皆が幸せになれる世界が築けるかどうかは、それを運用する政治家次第ということだ。


 ボクが知ってるミルフェちゃんなら、きっと大丈夫だ。エンジェル・ウィングも全力で支えるだろう。


 ボクたちは、ボクたちができることをするだけだ。

 明日の朝(召喚から38日目)、いよいよアルン王国へと旅立つ――。

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