第2話 勇者(前編)
とりあえず家の中に入ってから落ち着いて話そうということになって、リビングで勇者くんへの質問タイムが始まったよ。
「昨日聞いたってどういうことだ?」
意外にも一番最初に質問したのは武闘家ちゃんだったね。
「そのままだよ。昨日いきなり親から『実はお前は勇者なんだ』とか言われたんだ。いきなり過ぎて何言ってんのか理解できなかった。」
言い方がちょっとぶっきらぼうなのはやっぱり少し怒ってるからなのかな?そりゃそうだよね、普通もっと前に言うよね。前日なんて準備のしようも無いもんね。
「なんか・・・お疲れ」
武闘家ちゃんが気を遣うレベル。なんか周りのオーラ自体が暗くなってきた気がするよ。
「まあもう気にしてないし。それに前から思ってたんだ、自分んとこは普通じゃないって。代々伝わるすげぇ剣があるし、剣の練習もなんか特殊だし。」
よし、場のオーラが明るくなった。てか、勇者くんを取り巻く環境が普通でないことは理解してたんだね。あの時の固まりようからして、自分は一般人だとでも思ってたのかと。
「すごい剣と言えば、今背中に装備しているのがあの聖剣なのか?ちょっとイメージと違うんだが。」
お次は剣士くんの質問だね。今勇者くんが装備しているのは背の丈ほどある大剣。皆が想像する聖剣とは結構違うだろうね。
「ああ、これが聖剣であってるぞ。やっぱりイメージと違うよな。俺もこれが聖剣と知るまでは聖剣は普通の片手剣と同じサイズだと思ってたぜ。」
聖剣を作ったのは僕だけど、なんかごめんなさい。あの時はなんか舞い上がってたんです。色々機能付けた結果あそこまで大きくなったんです。
「でもこの聖剣って伝説に聞いてたよりもやたらすごくてな。めちゃくちゃ色んなことが出来るんだぜ。」
勇者くんがちょっと楽しそうに話してる。色々機能付けてて良かった。
「すごく…見たいです。」
剣士くんが食いついた。これは庭でお披露目の流れだ。ここで区切らないと長くなる。後編に続くよ!よしこれでオッケー。
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