死神の卵と白い堕天使

心動柊

第1話「決意」

ここは地下の牢獄、世間からは地底の鳥籠と呼ばれてる。

地下の牢獄といったら土だらけとか、状態の悪い感じを連想させるが何故かここは状態がいい、白いコンクリの地面とかトイレ完備とか。

それに牢獄の部屋は一人一部屋だと連想するが、お金がないのか二人一部屋となっている。

これはあくまで推測だが、一人逃げたらすぐにわかるようにしてあるのではと思う。

まぁ通報するかと疑うところだと思うが、そこで有力な情報だと、通報するとVIPルームで死ぬまでエンジョイできるという噂だから通報する人はする。

それにもし通報されなかったとしても監獄長が集めたスーパーエリート達が捕えるらしいが。

まぁそんな牢獄に入れられた僕だが

なぜ捕まったかは身に覚えのない理由で捕まったんだ。

遅れたが、僕の名前を教えよう。

俺の名前は夜沢楽造、ここではこれから240番と呼ばれる。

学力はそこまで良くない、多分小学校6年生レベルだろう。

 それで地下深くへ閉じ込められたんだが、そこで俺は彼女に出会った。

「よぉ、お前名前なんて言うんだ?」

「伊丙綺美、ここでは238番と呼ばれる」

俺の入る牢には髪の長さはセミロングで髪色は不自然なほどの黒、瞳の色は紅くて肌の色はとても色白い、眼帯を付けている少女で一言て表すなら白蝋めいた若い女性がいた、おそらく20にもなってないと思われる。

「なんでこんなところにいるんだ?」

「冤罪」

「気の毒だな、何の冤罪だ?」

「詐欺…人になすりつけられた。」

「マジかよ」

「でも何でこんなところに入れられてんだ?ここは重犯罪者が入るところだぞ、ただの詐欺じゃなかったのか?」

「うん、とても重い罪なの、被害額は4000万」

「え…」

思わず唖然した、夜沢にとっては聞いたこともない額だ

「お前は否定したのか?」

「したけど、決定的な偽装された証拠といくつかの共犯の虚偽の証言で親はうちの子じゃありませんって冷たい目で言われてここに…」

「ひどい話だな…」

「あなたは?」

「んぁ?」

「あなたはなんでここに?」

「あー、俺はヤンデレな母親と連続猟奇殺人犯の親父の間に生まれてよ、まぁ今は夫婦仲良くブタ箱に打ち込まれてんだけど」

「ここじゃないの?」

「どこにいるかはしらんよ、けどここじゃないのはわかる」

「んで話を戻すけど俺の親は俺が5歳くらいのときに捕まってよ、そこから追っかけ回されてたんだ」

「なんで?」

「なんか親父が持ってた驚異的な身体能力と殺意の衝動が遺伝してるんじゃないかって言われたり、被害者の恨みだとかで追っかけられてたんだ」

「まぁ俺はうまく逃げられてたんだけど、けど15年たったある日ドジしちまって捕まったんだ、そんで今に至る」

「そうなんだ…」

「俺とお前、どちらも罪を犯してないよな」

「そうだね」

「なんで、こんな運命なんだろうな…」

「お前、なんか夢とかあるか?」

「夢?」

「そう、夢」

「こんなところじゃ、夢持てないよ…」

「そうじゃなくて、まだ捕まる前に持ってた夢」

「…小説家、主にサスペンスとか書きたい」

「サスペンス?」

「謎解きとかそういうの」

「あぁーあれかぁーいいよな小説、難しい漢字とか読めないけど」

「クスクス」

「あぁー今笑ったよなぁー!」

「ごめん」

「まぁいいけどよ、」

「あなたは?」

「んぁ?」

「あなたの夢」

「俺は、普通の生活を送りたいな、ふかふかのベットで寝たり美味しい食べ物とか食べたりするんだ」

「そうなんだ」

「叶えてぇーな」

「じゃあさ、ここから出て叶えよう」

「あなたはとても力があるんでしょう?、私には知識があるからきっと行けるよ」

「そうだな、夢を叶えるためには自由を手に入れねぇとな」

「よし決めた!一緒にここから出ようぜ」

「決定だね」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る