第2808話 結び:対処相談
さて、問題の詳細とそこから予測できる原因は分かった。ここからは対処を考える時間なんだが、これが難しい。
国として対応するのは、強硬な対応をすると良くないどころか
それに
「まぁ極一部の、何を言っても納得しない相手はともかくとして。実際の動きを見せる規模としては、
「そうですね。それに『アウセラー・クローネ』の場合、かなり立ち位置が特殊であると同時に確かです。内容さえはっきりして公平であれば、問題は何とかしやすいかと」
出ないじゃなくて何とかしやすいという表現をした辺り、カバーさんの認識と意気込みが見えるが、ともかく。さて問題は、クランとしてどういう風に動くか、という事だ。
ここで
……なお、問題のあらましをカバーさんが書き込んだ時点で、「それって最悪世界大戦になりかねないのでは?」みたいな書き込みがあったが、そういう事なんだよな。
「……。なるほど」
「ふむ……」
で、あれとかこれとか色々案を出していった結果、無事方向性というか、これなら割と平和的に収まるのでは? という案が固まった。
もちろん諸々の調整が大変だし、実行するとしたらそれはそれで警戒するべき場所が増える。だがまぁ、状況が打開できるのであればそれは必要なリスクになるだろう。今のままだと、下手すれば疲労でエルルとサーニャが潰されかねない。
何せ、いくら2人が強くて
「というか、婚約者候補だと名乗りを上げれば竜族の『勇者』と戦える、という方向で、私に微塵の興味もない戦闘狂が参加している可能性があるんですよね」
「唆す方向性としては、十分にあり得ますね」
なので、色ボケもとい権力にしか興味のない雑魚ゲフン実戦経験少なめの貴族とかだけではなく、そこそこ戦いにはなりそうな相手がそれなりに混ざっている可能性がある。というか、高い。
「鬼人族等からは、そういう理由での申し込みがあったな。流石に婚約者になる事を希望すると言っておいて、我が娘の名前すら知らぬ者は強制送還したが」
……どうやらあんまりにもあんまりなのは流石に弾かれていたようだ。そうだな。婚約者だと名乗りを上げるなら、せめてその相手であるところの、私の名前ぐらいはちゃんと覚えておくべきだな。
ただその辺、時間経過でそういうのは減っていったらしい。のだが、これはたぶん、入れ知恵されたんだろうな。最低限戦う為に必要な情報、って方向だと、どれほど興味が無くてもするっと頭に入るのは「第二候補」で知っている。
ん? というかそれだと、1人1回とかっていう挑戦回数の制限もない感じか? それはダメだな。せめてそこは制限しないと。たぶん、対処する手が足りなくてすり抜けたんだろうし、対処したとしてもその辺入れ知恵で誤魔化されていただろうけど。
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