第2794話 結び:連絡不通
さて、そういう話し合いを終えて、リアル次の日。土曜日なので午前中からログイン。……月の半ばなのに焦ってないって、かなり久しぶりだな。主にフリアドのイベントもといメインストーリー的な意味で。
話し合いはかなりこう色々熱の入ったものになったし、その結果私の担当する地域というかエリアは、かなりバラエティに富んだ地形になる事になったが……まぁ、まぁまぁ何とかなるだろう。たぶん。恐らく。
地図を持って帰って、引っ越し先はこういう感じになるよーってうちの子に共有したら、皆楽しそうにしてたし。大丈夫大丈夫。
「引っ越しは明後日なのですが!? 移動に伴って直属部隊の隊長がいないのは問題だと思うのですよ末姫様!」
「私も困っていますが、かといって向こうに乗り込む訳にも行かないでしょう。ここまで隠す以上、私には知られない方が良いと
「それは……! そうなのですが……!」
今日の夜のログインで引っ越し実行だから、内部時間だと明後日になるんだよな。流石に距離があるし、生き物もいれば大物もあるから、ポータルでぱっと行くって訳にはいかない。
だからその辺は竜族部隊の人とかに協力してもらって、まず最初の大陸の、渡鯨族の港町まで移動。そこから渡鯨族の人達に運んでもらう、という手筈になっている。
で、使い魔と生き物含む大荷物が移動している間に
「問題は、何故このタイミングなのかという事ですよ! 引っ越しの連絡はとっくに入れているのに、連絡の1つも無いのは流石におかしいかと!」
「おかしいのは重々承知の上で、それが特殊な試練だとすれば何も言えませんし、その可能性が高いというのが問題な訳で」
「期間が分からないとしても、それならそれで「時間がかかる試練を受けている」の一報ぐらいあってもいいと思うのですが!?」
ちなみにそんな状態でも確認できそうな「第一候補」は、それこそ引っ越しに関するあれこれでとても忙しそうにしている。それに
つまり大人しく待つしかない訳だな。下手すれば、
「とりあえず、帰る場所が島では無くて引っ越し先だよ、という事だけは伝言してもらえるように手紙を書いておきます。そこを間違えると大変な事になりますし。一応ニーアさんと、カバーさんにも言伝をお願いする連絡を入れておいてもらえますか?」
「分かりました!」
だから、出来る範囲で出来る事をしておこう。流石にここまで色々なルートから同じ情報を伝えておけば、届かなかったって事はないだろうし。たぶん。恐らく。
……ただなぁ。エルルもサーニャも、もし時間の流れがあれだって事の自覚があったら、やばいかなぁって気がするんだ。何故なら、どっちも止められないから。焦ってると声が届かないっていうのも普通にあり得るし。
引っ越しの話は、2人が直談判しに行った後で出てきた話だから、伝わってない可能性は大いにあるっていうのがまた、不安要素なんだよな。
「直談判しにいったぐらいですし、そのまますれ違いとか情報不足とかからの誤解だとなんだので、話がこじれる気がするんですよねぇ……」
流石に広域探索の拠点になったり、巡礼が始まったりした後でもここに居る訳にはいかないし。
どうするかな。
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