第2393話 71枚目:発覚
「こんなもんノーヒントで分かる訳が無いでしょうが!!!」
と、思わず叫んだ現在はイベント2回目の日曜日、リアル昼前だ。
いや、どうしても引っかかってさ。土曜日の夜の間に「第一候補」に連絡して、「ある神の奇跡の残滓やその結果を、他の神の奇跡で調べる事は可能か」って聞いたんだよ。
そしたらしばらく考えた後、「元の神話が不明な神器等から情報を引き出す儀式はある」って答えが返って来て。それがかなりややこしいものだそうだったんだけど、必要なものは全部こっちが出すからって頼み込んで、イベントページを調べてもらったんだよな。
流石に大神相手だからか、内部時間で準備に半日、儀式そのものに丸1日、出てきた情報を司令部も巻き込んで調べるのに半日と、ほぼ丸2日かかって分かった結果が、だな。
ダンジョンの難易度を上げる事で
カード以外でコストを追加する事が出来る
っていう……明らかに高難度、高レベル
それも、司令部仮称ダンジョンレベル、正式名称異界強度を1つ上げるごとに、星の数にして10個分緩和できる。なおかつ、難易度を上げると報酬は上げた後の難易度相当になるらしいんだ。
で、それをどこで操作するのかって言ったら、イベントページの、一番下の、左端のあたり。そこにとても小さい折り畳みがあって、それを引っ張り出して設定するとの事で……まぁ、さっきの叫びになる訳だ。
「しかも実際挑んでみて異界強度10以上のダンジョンだと宝箱があってそこから「カードケース」が出てくるとか、「カードケース」を合成すると枚数の上限が増えたり突入コストの割り勘が出来るようになるとか、これだから運営は!!!」
そういう事も分かったので、掲示板はちょっと大変な事になっている。「第一候補」にはそこそこ無理を言ってしまったが、こんな結果が出た以上は無理を言って良かったとしか言いようがない。
実際「第一候補」から結果が出た後『よく相談して押し切ってくれたである。これが分からぬままであれば、まず間に合わなかったであろう』ってメールが来てたからな。だろうよ。
しかし、突入コストに50でも100でもかけられるのであれば、私だって突入できる。流石に人数は絞らないといけないが、とりあえずエルルとニーアさんがいれば大体のダンジョンは突破できるからな。
「姫さんボクは!?」
「出番……」
「もうちょっと待ってくださいというか、人数分のカードケースを揃えてコストの割り勘が出来るようになれば全員で行けますから。下準備は大事ですし」
まぁそういう事なので、この2週間ほぼ参加できなかった上位勢が憂さを晴らすようにガンガンダンジョンを攻略して行っている。しかし難易度を上げるとボーナスがつくのに、どうして難易度が上のダンジョンに挑めたんだろうな?
というちょっとした疑問は、どうやら素の難易度でないとカード化コスト増加の報酬が出ない、という情報によって解消された。なるほど。
という事は最低難易度でも、カード化時のコストを増加させる報酬は一応出るんだな? そして最大値が高いアイテムになればなるほど、高い難易度のダンジョンに素の状態で挑まないと出てこないんだな?
「ま、とりあえずは人数分かつ割り勘が出来る状態のカードケースの確保です。それが出来ないと色々どうにもなりません」
「それがあると単独で挑めるんだったか?」
「突入だけは召喚者の方の協力が必要なのではありませんでしたか?」
「そうですね。突入だけは
カード化も厳密に言えばイベントページからやった方が早いんだが、カード化だけならアイテムを真っ黒い綱のドームに触れさせればいいからな。
……それを考えると、「カードケース」を強化したら突入も出来るようになるかもしれないんだが。流石にまだ検証が間に合っていないか。
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