第1560話 50枚目:イベント開始
と、いう訳でイベント開始。……なのだが。
「何ですかこの書類の山は」
「書類というか、ほぼ招待状だな。これでも論外な相手は弾いて半分以下になってるぞ」
「半分以上弾いてくれたのはありがとうございます。が、流石に多すぎませんか」
「お嬢は本当にそろそろ皇女としての自覚を持てよ?」
「皇女としてのお仕事は対「モンスターの『王』」行動で充当されてるじゃないですか」
「仕事をやってる事と、その立場であるって事は別の話だ」
別の話なのかぁ……。
という事で、あちこちの貴族や族長、神殿関係者から招待状が山ほど来ていた。いやうん。「指針のタブレット」によれば全部クエストに派生するみたいなんだけど、ちょっとこれは、仕分けだけで時間がかかりそうなんだけど。
とりあえずー、差し出し主の種族別でまず仕分け、いや、神殿関係とそれ以外でまず分けるか。そこから差し出し主の種族別で分けて、竜族関係もしくは“細き目の神々”関係者を優先しよう。
「あ、いや、これが最優先ですね」
「どれだ?」
「御使族の筆頭様から、ボックス様に関して資料の寄贈のお願いです」
「……今更か?」
「ボックス様、最初は零細でしたからね。たぶん資料とか持ってこれなかったんでしょう」
とりあえずどこかに倉庫として使ってた「庭」の区画を出して、そこから資料整理と複製だな。一応ざっくり整理はしてある筈なんだけど、量が量だったし。それに、どこまでの資料を出せばいいのかも分からないからな。
というか、よく見たら
そして改めて手紙を仕分けて順番を決めて、皆にお願いする内容を決めて実際に行動して、とやっている間にイベント初日のログインは終わった。何でこんな唐突に内政パートやってるんだ?
と、若干内心で首を傾げながらだが、とりあえず筆頭様のところに資料を持って行った。その後は
まぁ私が行動するっていうより、私が見つけて誰かにお願いするって形だったんだけど。それでもシステム的にはオッケーだったらしいので、問題は無いな。
「よく見つけたな、あんな小さな飾りボタン」
「来賓の装飾だったんだってさ。良かったね、大事にならなくて」
それは「指針のタブレット」の性能が良いからだな。実はイベント開始直後に個人用の神殿にいって、ほぼ常駐しているナヴィティリアさんに祝福を貰っておいたから。いやー、流石“ナヴィ”さんだわー。
そこから他の大陸の竜都に立ち寄ってちょいちょいとお城の中のサブクエストを発見からの解決。流石にお城の中を自由に歩き回れる
で、その最後に最初の大陸の竜都に行き、
「あー……やっぱり皇族が行かないと出てこないんですね」
まぁ、薄々そんな気はしてたんだけどね。
つまりあれだ。
エンドコンテンツ疑惑の色濃い、終わりの見えないダンジョンへの、再突入&神器回収要請だ。
「そうみたいね……。出てきたとしても、あの子を召喚者が強引に下げさせたぐらいには難易度が高いようだし……」
「何をやっているんですかハイデお姉様は」
なおそれが発覚したのは、ハイデお姉様が
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