第1268話 42枚目:行動再開
正確な確率は今検証班が確認しているという事だが、それでも仲間や周囲の住民と比較して、
ただ最初から働き口があるって事でアルバイトに走ったり、アトラクションと割り切って周りとの会話に重点を置いた
「つまり、
「推測でしかないので確定ではありませんが、その可能性は高いでしょうね」
「運が持って行かれてるっす?」
『とは限りませんけどー、そう思う事も出来ますねー』
まぁここの神の権能的に、出来なくはないが……何が目的でそんな露骨な事をしているのかが分からないな。「モンスターの『王』」の影響で性格がねじ曲がってしまったとかなら話は別なんだが、そんな単純な話じゃないだろうし。
とりあえず、ログイン時間はまだ残っている。とはいえ流石に内部時間1日の内に何度も荒稼ぎするのはどうかという感じなので、私は普通に観光地となっている部分を見て回る事になった。
カバーさんとフライリーさんは別ルートで観光、ルチルは今もまだ目立っていないので、場所を変えつつ情報収集を続けるんだそうだ。
「神殿の中にも観光できる場所はあるみたいだよ?」
「祭壇に捧げものをする
という事で、レッツ観光である。大丈夫、現金資産なら皇女として恥ずかしくない程度に持ってるから。カジノって事でしっかり準備してきた軍資金が、あの「何か」だった小悪魔こと“偶然にして運命”の神の眷属からコインを貰ったことで丸ごと浮いたっていうのもある。
それにこの街の経済を回すって意味では、賭け事をするより観光でお金を落とした方がいいだろうし。何せ賭け事でコインを得ても、その景品は神からの贈り物、つまり捧げものをして加護を貰うのと同じとなる。住民の手には残らない。
「観光地価格でもしっかりと5日は確実に遊び倒せるだけのお金は持ってきましたので。私1人がどうにかするより、こうやって落としたお金で住民の人達の何割かが祈りを捧げる方が、神の力を回復させる方法としては良いですし」
「それはそうだが、どこにこんな金があったんだ……?」
「確かボクらのお給料もちゃんと出てたよね?」
「私があれだけ生産作業に没頭していればこうもなります。しかも今回は個人の用事ではなく、クランとしての行動ですからね。
「……ちょっとした公共事業クラスか」
「そりゃ金額が大きい筈だよ……」
だってお金を使う当てがないんだよ。それでなくてもあのお菓子特需で大儲けした(カバーさん談)分だけ、いつもより収入が大きかったんだし。そもそも戦闘が続いてたから、ポーションなんかの消耗品が作れば作るだけ売れる状態だったからな。
溜まっていく一方の現金資産を放出するチャンスだし、それがイベントを進める一助になればこれ以上有意義な使い方は無いだろう。という事で、いっそ物理的にばら撒いてもいいんじゃ? という金額を持ち出した訳だ。
まぁ、普通はそんな事したら、アイテムとして持ち運ぶ以上重量が大変な事になるんだけど。まぁ私はステータスの暴力の上、
「とりあえず食べ物ですかね。こういう時にこういうところでしか食べられない屋台飯を制覇するところから行きましょうか」
「制覇は後で買ったものをホテルで食べて達成してくれ」
「少なくとも買い食いは止めてね姫さん」
えー。
アトラクションを眺めながらの買い食いがテーマパークの醍醐味なのに。
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