第443話 18枚目:情報整理
右見て左見て、とりあえず噴火の予兆は無し、敵影無し、点呼確認で全員揃ってるな? よし。……まず何より次の噴火が来る前に、火口へ問題の石材を全部投げ込んでおいてと。
麓のボックス様の領域まで戻って、アイテム整理を兼ねて休憩だ。ここで1時間ぐらい。
「さて残りログイン時間は半分を切った訳ですが……カバーさん、情報の反響模様と、他のメンバーの様子をお願いします」
「はい。まずイベントの行動指針としてはおおむね代表的なクランには広まったかと。どうやらあの問題の空間を重点的に探索する為、特定の神の領域の中にあるダンジョンのような空間に重きを置いていた
「広さが広さだけあって、移動が大変ですからね……」
「本当にね。ステータスが上がれば走っても結構スピードが出るけど、消耗品や装備の耐久度を考えると長距離移動は難易度が高いのよね……」
一般
ストーサーの町に向かう時に追いかけられたのは色々乗り物があったけど、あれも最終的に残ったのは自力で走って追いかけてきた人たちだったしな。つまり、移動手段はまだまだ改善の余地ありな状態だ。特に初心者向けのやつ。
「地形のパッチワークだとやっぱり移動は厳しいですか……」
「現在は「空の魔女」さんを中心とするクラン『魔女の箒』が【浮遊】あるいは【飛行】を持っていなくても乗る事が出来る箒を開発中とか、テイマーが集まったクラン『うちの子に埋もれ隊』が騎乗が容易で踏破性能の高い動物を育成中とか聞きます。恐らくイベント中にはお披露目になるのではないでしょうか」
「なるほど。確かに現在であればデータ集めは捗るでしょうからね」
多分昔はその辺もしっかり整備されていたんだろうけど、モンスターのせいで種族同士のやり取りが断絶されてたからなー。その時に移動手段もごっそり失われてしまったんだろう。
「そういう動きもあり、今探索領域を広げようとしている
「ボックス様の有難みを皆知ればいいんです」
「そうですね。それも加味するのであれば、探索範囲は第二陣までの
大看板は下ろしたけど、公開・共有した方がいい情報の管理と広報はするんだよね。その為の『
とりあえずこの広さだ。マンパワーが必要な所にマンパワーが突っ込めるっていうなら問題は無い。本来の外縁まで辿り着いても、私達ほどじゃなくてもそれなりに進めるだろう。時間が経った分だけは順当に強くなってる筈だし。
「そして『アウセラー・クローネ』としての進捗の方は、大神官さんが推定「不安定になった領域」を発見及び踏破しているようです。また、大神官さんから捜索目標の祭壇について追加情報がありますね」
「おやそれは」
「どうやら外縁に位置する踏破目標の領域を探索すると、数か所に一度という頻度で試練の様な洞窟が口を開けるようです。推定「不安定になった領域」よりなお難易度が高く、またその内部において「異なる理」の影響がある事を確認したと。そして踏破して脱出した後、その跡地に祭壇が現れたようですね」
「あぁ、なるほど……。ちなみにそれ、話を知っていることがキーかどうか分かりますか?」
「流石に話を知らない踏破例が無いので何とも言えませんが……恐らく、その可能性はそれなりにあるでしょう。そうでなければ、ここまで情報封鎖をしている必要が見えません」
あ、しまった。ティフォン様に「空白の祭壇」と「大神の祭壇」について聞くの忘れたな。いや、第一発見者が「第一候補」ならその辺確認してくれてるか?
まぁ「異なる理」の影響があったって時点で、ティフォン様曰くの「大神の企み事」で確定なんだろうけど。なんでそれが祭壇に繋がるのかはこれから確認しなきゃか?
「そして大神官さんによれば、まだ調査途中ではあるものの、「空白の祭壇」は神のシンボルを乗せて祈る事でその神の祭壇に変わる事がほぼ確定。「大神の祭壇」は祈り事や捧げものをする事が出来ない事もほぼ確定。そしてどちらも、推定「不安定な領域」に持ち込めばそこが即座に安定するという効果があるようです」
「……使い方一例、って感じですね。他にも色々出来そうな気配がしますが……。まぁその辺は、自分達で手に入れてから調べましょうか」
「そうですね。応用も悪用も、いくらでも可能でしょう」
特に悪用がまずいんだよなー。今のところ情報封鎖は成功している(筈だ)から、悪用しかしないだろう奴らにはそもそも手に入れるのが難しいと思うんだけど。
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