私は美少女だ!
街に戻り薬師ギルドへ。
「ん? 仕事がしたいのなら明日にしなさいね? 子供は早寝早起きが基本です」
「いえ、買取をお願いしたくて」
「あら何かしら?」
「ハイポーション3本です」
「ハイポーションね。えっと、買取価格は……ハイポーション? え? ポーションじゃなくてハイポーション? ちょ、ちょっと待って、鑑定鑑定。うっそ、ホンモノ!?」
「本物ですよ?」
「盗んだ? って事は無いか。そもそも持ってる人間が限られてるし……。ねぇ、これ、どうやって作ったの?」
「……錬金ギルドに行こっかなぁ」
「わあああ! 待って待って! 買い取ります! 買い取るから待って!」
「いくらになりますか?」
「えぇっと、1本10万エルね。3本で30万エルで良いかしら?」
「はい。預けといてください」
カードをお姉さんに渡して記帳して貰いました。
ふふふ、ボロい商売やで。
「明日も来ますね」
「明日も売ってくれるの!?」
答えずに笑顔でその場を後にしました。謎の幼女感。中二病か。
待てよ? 10歳なら小四病かな? まぁ、どうでもいいですけど。
宿屋ギルドの加盟店ならカード払いが出来るので、いい感じの宿屋を宿屋ギルドで紹介して貰いました。
「ふかふかベッド! 風呂無し! シャワー無し! どこもそうか! ははは!」
妙なテンションになってしまった。もう寝よう。食事は明日で……いい……zzZ。
「起きた! おはようございます! 朝の6時に起床なんて引きニート時代じゃ有り得ない!」
今日は買い出しじゃよ。
孤児院で貰った服は寄付された使い古しのぶかぶかで、下着の替えもそんなに持っていません。
カバンも肩がけからリュックに交換したいし、それに何よりオシャレしたい!
せっかく美少女に生まれ変わったんだから可愛く着飾りたいよね! この世界基準だとブサイクですけどね! 前世の記憶を思い出せなかったらブサイクとして卑屈な人生を送っていたに違いない。
「私は美少女! 私は美少女! 私は美少女! よしっ!」
部屋に置いてある姿見で自分を見ながら暗示を掛けます。
前世から見ればそこらのアイドルよりも私って可愛いよね。自画自賛。
白茶色のサラサラだったら良かったギトギトの長髪。シャンプー作ろう。
長いまつ毛、水色の大きな瞳。目ヤニ付いてた。
年の割に大きめの胸。他の子はもっと大きかったっけ。
スラッと伸びたら良い短足。10歳ですからね。
ちょっと気になったので全裸になってみました。
「うん、ガリガリだ」
エリクサーで健康体にはなっているはず……不老不死以外の効能は無かったっけ?
とりあえず沢山食べて太りましょう。それと健康ポーションを作りましょう。
不老不死だからと言って病気にならない訳では無いです。
さらに言うと寿命で死ぬ事が無くなっただけで頭を潰されれば普通に死ねます。
普通の人より傷の治りが早い程度なので部位欠損回復ポーションも量産しておきましょう。
そんな事を考えながら自分の体をペタペタ触り、感触を楽しもうとしましたが自分の体なので前世と代わり映えは無かったです。残念。
「この変態鬼畜ロリコン引きニート!」
自分で言っといてなんですけど、全裸の幼女に罵倒された気分になれました。
はい、最高にキモイですね。ハハハ。はぁ……。
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