第109話 交渉粘り、属国ではなく同盟へ

 ケトンとミクとローラとジーコとヒートはヘキサンに連れられ、ダカンの元へ行った。

ダカン:ローラ王女。カイン王国は降参するか?

ローラ:今の私たちの生活を壊さなければ。

ダカン:それにあっ一る条件がある。私は他の大魔王や超魔王と戦わなくてはならない。それには力がいる。カイン王国の軍力も借りたい。

ジーコ:ダカン。ダカンの目的は本当に大魔王と超魔王と戦うだけなのか?

ダカン:私が大魔王と呼ばれる理由は解るか?

ジーコ:いや。

ダカン:私が超魔王の嫉妬を買っていきなり攻撃されてからは、私は大魔王にされてしまったのだ。

ローラ:しかし、超魔王とは誰なのですか?

ダカン:超魔王ギジンという。

ミク:ギジンと言えば、怪しい教団の教主ではないですか?

ダカン:ほう。ミクはただものではないようだ。ギジンが怪しい教団の教主と思っている者はこの世界では私とその部下以外の者はしらん。

ローラ:超魔王は今まで謎なものでしたが、これで正体がわかりました。ギジンを倒しましょう。

ケトン:その前に。俺とミクの病を何とかしてくれ。思ってもない考えが出てくる。頭が苦しい。

ダカン:人である限り、その症状はきつかろう。マインドよ。治してあげろ。

マインド:はい。わかりました。「統合失調術解除」。

 と、ケトンとミクは元通りに治った。

ダカン:で、ケトンとミクはどこの出身だ?

ケトン:外の世界から来た。

ダカン:そうか。これは天の使いだな。ケトンの強さはヒョンから聞いている。ヒョンより強いというのは正直大したものだ。

ケトン:俺は正直、ダカンと戦ってみたかったのだが。

ダカン:では、練習試合をするか?

ヒョン:ダカン様、おやめください。

ダカン:そうだな。ここで大きなダメージを受けることもあるまい。

マインド:では、カイン王国は属国でいいな。

ローラ:同盟ではだめですか?

ダカン:なるほど。同盟か。だが、属国の方が楽だぞ。我々の恩恵を受けられるからな。

ローラ:恩恵?

ダカン:私はすべての者を生かしきる考えを持っている。税も楽だぞ。

ローラ:・・・・・・。

ジーコ:ローラ王女。どうなさいましたか?

ローラ:ダカンは敵を作って敵愾心で自国を鼓舞するのとは違う。私、ダカンの考えをもっと聞きたい。

ケトン:じゃあ、次はどこを攻めるんだ?

ダカン:次はアリル国を攻略する。ここは大魔王アダマンの支配下にある国だ。そこを攻略すれば、アダマンが必ず動くはずだ。

ケトン:ダカン。では、カイン王国とは同盟でいいんだな。

ダカン:そうだ。

ヘキサン:サマンサ王国はどうなるんだ?

ダカン:サマンサ王国は我々に敗北した。属国だ。

ヘキサン:それは不公平だ。

ダカン:カイン王国は話し合いで応じた。サマンサ王国は戦いを挑んだ。その差だ。

ヘキサン:では、デカン国王はどうなる?

ダカン:もちろん、釈放だ。我々の力になってほしい。

ヘキサン:なんか言っていることがあべこべではないか?何が目的なんだ?

ダカン:軍事力と軍資金。

ヘキサン:なるほど。それなら、同盟でもいいではないか。

ダカン:そうだな。しばらく軍事力と軍資金が欲しい。その約束が守れたらな。

ケトン:ということは戦争が終われば、軍事力と軍資金は必要ないわけだな。

ミク:ということは戦争が終われば同盟国に戻すわけね。

ダカン:そうだ。

ヒート:なんか。我々が知っていた大魔王情報と現実は違うな。

ダカン:これも超魔王ギジンのせいだ。

ローラ:わかった。我々カイン王国はダカンと同盟を組みます。

カイン:おい。俺はどうなる。

ダカン:カイン。お前は人望を失っている。カイン王国では無理だ。

カイン:ウランとケトンとミクに恩赦を与えるでもダメか?

ダカン:カインらしくない考えだな。

ローラ:父上。父上は国王ではなく参謀に回ってください。国は私が仕切ります。

カイン:何?

ダカン:カイン。カインがいない間、ローラは国民を統率したんだ。それを認めるしかないだろう。

カイン:・・・・・・。

ローラ:まずは同盟でいいですね。

ダカン:いいだろう。

 と、カイン王国とダカン軍は同盟を組んだ。








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