第107話 ヘキサン、カイン王国に降伏を勧める

 そして、夜が明けて、魔王軍はカイン王国へ進軍した。

 カイン王国は迎え撃つ準備をしていた。

 その時、魔王軍からの使者が来た。

ヘキサン:私は魔王軍からの使者だ。ローラ王女にお目通り願いたい。

門番1:目的は何だ。

ヘキサン:カイン王国の降伏を促すために来た。

門番2:おい。どうする?

門番1:だが、カイン王国にも意地がある。

ヘキサン:これはカイン王国を助けるためだぞ。

 と、そこにジーコが来た。

ジーコ:ヘキサン。何しに来た。

ヘキサン:カイン王国に降伏を勧めに来た。

ジーコ:サマンサ王国は降伏したのか?

ヘキサン:私の本意ではないが、降伏した。

ジーコ:まあ、とにかく中へ入れ。

 と、ジーコはヘキサンをローラ王女のいる部屋へ連れていった。

 その部屋には、ケトン、ミク、ウラン、ベンゼン、ヒートがいた。

ローラ:ヘキサン。よく来て下さいました。

ヘキサン:私はカイン王国に降伏を勧めに来た。

ウラン:サマンサ軍は落ちたのか?

ヘキサン:そうです。しかし、大魔王ダカンは思ったほどひどくはない。ダカン様は人間界と魔界の両方の安定を考えている。また、平和的なお方だと思った。

ローラ:どうしてそのようなことが言えるのですか?

ヘキサン:ダカン様は、負けたわが国を占領したとはいえ、生活は以前と変わりません。

ケトン:ダカンの目的は何だ?

ヘキサン:あと4人の大魔王と超魔王を倒すことです。それには皆さんの力が要ります。

ジーコ:なるほど。しかし、一度も戦わないで降伏とは我々のプライドが許さない。

ヘキサン:ジーコさん。今の軍事力で大魔王に勝てますか?

ローラ:魔王軍の兵はどのくらいなの?

ヘキサン:ざっと10万。それに四天王がいます。また、カイン国王もいます。

ジーコ:カインもいるのか。まさかカインに国王を任せるのか?

ヘキサン:そのような可能性はあります。

ローラ:ヘキサン。この国はもう父上の物ではありません。みんなのものです。父上がまた、国王になるなら、私は戦います。

ヘキサン:カインにお尋ね者にされたケトンとミクとウランを気にしているんですね。この3人はわが国で保護します。それでもだめですか?

ローラ:・・・・・・。みんなどうする?

ケトン:カイン国王はこの国はもういらない人物だ。他の国で保護してもらってくれ。

ヘキサン:なるほど。カイン国王には他の国に回すのですな。

ジーコ:私もそれがいいかと。

ヘキサン:私も方向性が分かった。この事を大魔王ダカン様に伝えてくる。

 と、ヘキサンは再び魔王軍のところへ報告しに行った。






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