02.02 「透は私のあ、姉ですから」
代表挨拶も無事終わり、少し余裕が持てるようになったと思う。今なら
ただ、
「注目されていますね、彼女。やっぱり貴方も
そう話しかけてきたのは左隣の
「
「そうでしたか。怖い顔で凝視されていたものですから、男の子に囲まれるいるのが気に入らないのかと思いまして」
「凝視なんて……」
していたのだろうか。
「二人はあまり似ていないようだね」
右隣から
「血の繋がりはないから」
「つまりは、義理の姉弟が同じ屋根の下で……」
確かに一緒に暮らしてるけど……
「家では殆ど話してないかな」
「そうなんだ」
ふと漏れてしまった声に
「良かったですわね、
「そういう
ん? 何? 2人で勝手に納得してる?
まあ、2人は附属中学からの入学組だから、気心も知れているのだろう。
「しかし、凄い人気だね、
「
なんだ、そういう事か。
本当は男の子なんだよ、
「ぼくには色々と事情があるからね。それより、同じ
「うん。それは構わないけど」
事情って、その名前だと公表してるみたいなものなんだけど……
今の高1の事情は複雑だ。50%が性徴期性反転症候群を発症したお陰で、ここに居る男子のおよそ半分は元々女の子だし、逆に、女の子だって半分は元々男子だったって事になる。でも、それは見た目の話であって、もともと心と体の性が一致していなかった人だって居るわけで、その人たちは奇病のお陰でいい感じに一致したことになるんだ。
「ありがとう。ぼくのことは
「私は
「うん、よろしくね、
こんな体に成ってしまって生きていく気力を失ってたけど、こうして友達が出来てみるとそこまで悪くは無いのかも。
「
「僕は
◇◇◇
帰りも両親と一緒。当然、
「良かったよ、
「ありがとう、お
最初は
「
「うん。こんなに一杯」
ざっと20人ぐらいだったかな。私と
家に帰ってからも何だか楽しそう。
「お風呂行ってくる」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます