第2話 龍脈山に巣食うもの達

「ふぅ…」


険しい道程みちのりを消化し、下を見るとまだまだほとんど登っていない事にウンザリする。

人一人通れるかどうかという細い道。しがみついていないと滑り落ちそうな坂。

そのどれもが氷っていてツルツルと滑る。凛が用意してくれた鉄製のスパイクが無ければ全く歯が立たなかっただろう。

既にあれから丸一日登っているのにまだ山を越えられる気がしない。


「凛!大丈夫か?!」


「はい!」


今は急な斜面を上へと向かって進んでいる最中だ。滑落かつらくを防ぐ為に全員を紐で結び健を先頭にプリネラ、リーシャ、シャル、俺、凛の順番で登っている。

上に行けば行くほど吹き付ける風が冷たく強くなり、気を張っていないと体勢を崩す程になってきた。


凛やリーシャはこういった体を動かす事を苦手としている。とまではいかなくても得意ではない。かく言う俺も得意ではないのだが、男である以上はそれなりに動ける。

下にいる凛の様子をうかがいながら慎重に歩を進める。


「真琴様!」


上から健の声が届く。健の指差す方向を見るとワイバーンが遠くを飛んでいる。こちらにはまだ気が付いていない様子だが、気付かれると厄介だ。こんな場所で戦闘は出来ない。


「近くに横穴がある!取り敢えずそこに入るぞ!」


「分かった!急ごう!」


健は真上に進んでいた足を斜め上へと向ける。

下から見てもよくわからないが、健の位置からならその横穴が見えるらしい。

ワイバーンとの戦闘にはならなくとも一度休憩は取っておく必要があるだろう。


吹き付ける風が一層厳しくなり、視界が悪くなり始めた頃やっとの思いで横穴とやらに辿り着く。


山の中腹にぽっかりと空いた氷の横穴。氷柱つららが上部にぶら下がっていて下にも上に向けて尖った氷のとげが生成されている。


「奥はどうなってる?」


「行き止まりだ。モンスターの痕跡こんせきも無いし一先ひとまず安心だ。」


「よし。まだ日は高いが今日はここで過ごそう。風が強過ぎて、これ以上は危険だ。」


「ワイバーンも近付いてこなかったからな。」


「下の整地をして場所を確保しよう。怖いから上の氷柱も落とすか。」


「あいよー。」


全員で横穴内の環境を整え始める。

その最中の事だった。視界の端で小さな黒い何かがチョロチョロと動く。


「………??」


「どうされました?」


「……いや。なんかいるような…??」


「……何も見えないですけど…?」


目を凝らしてみるが特に何も見えない。気のせいだったかと思い始めた時、またしても視界の端に小さな黒い何かが映り込む。


「やっぱり何かいるぞ?!」


「マコト様!」


リーシャの声に全員が振り向くと横穴の壁に5cm程度の小さな黒い蜘蛛くもがいる。


「蜘蛛か?」


何故こんなところに蜘蛛が?と考えていると蜘蛛が突然俺の方へ向かって黒い糸のかたまりを飛ばしてきた。


「マコト!」


ドンッ!


シャルが咄嗟とっさに俺突き飛ばし、その衝撃で体が揺らぐ。

黒い糸の塊は俺を通り過ぎ地面に落ちる。


バキバキッ!


黒い糸の塊は地面に当たると細い糸となり周囲に広がる。そして、その糸に触れた場所の氷が砕け散る。

よく見ると糸から地面に向かって細い針状の糸が突き出している。


「な、なんだこいつ?!」


「ブラックスパイダー。リトルスパイダーの亜種。」


「リトルスパイダー?それって単体ランクDのモンスターだよな?」


「群れでCランク。群れで糸を吐いて獲物を捕らえる奴ら。このブラックスパイダーはそいつの亜種。殺傷力が高い闇魔法を付与した糸を飛ばしてくる。威力は見て分かる。

こいつの率いる群れはBランク。」


シャルが上を見上げる。

どこから出てきたのか、天井の氷柱の隙間すきまにウゾウゾと動き回るリトルスパイダーの群れ。


「気持ち悪っ!」


「リトルスパイダーの糸は殺傷力こそ無いけど捕まればブラックスパイダーの糸の餌食えじきになる。あの数の糸を避けるとなると至難しなんわざ。」


「詳しいな…」


「長く生きていると色々と詳しくなる。それより今はあいつらをどうにかする。」


「だな…やっぱり火魔法か?リトルスパイダーの対処は火魔法だが…」


「ブラックスパイダーには火魔法はあまり有効じゃない。」


「そんなに簡単な話なわけないか。」


「倒すのは私に任せて。皆はリトルスパイダーの相手を。」


「分かった。頼んだぞ。」


「任せて。」


シャルがそう言うと、うごめいていたリトルスパイダー達が一斉に動き出す。

身の毛が逆立つ様な光景だ。数百匹はいるであろう5cm程度の蜘蛛達が、飛んできたり、天井かられ下がってきたり、糸を飛ばしてくる。

蜘蛛は別に苦手では無いが、それでも叫びたくなる程の光景。直ぐに大きめのクリスタルシールドで対処したが、透明なはずのクリスタルシールドが蜘蛛の糸を大量に浴びて真っ白になっている。


顔を青くさせる凛とリーシャ。まぁ得意な女性は少ないと思うが。


「ファイヤーボール!ファイヤーボール!ファイヤーボール!」


「来ないでー!」


後先も考えず無心で蜘蛛を焼き払い続ける凛に逃げ回るリーシャ。

その数も確かに恐ろしいのだが、このリトルスパイダーの恐ろしさはその体の小ささにある。

的が小さ過ぎるのだ。

狙いを定めようにも小さく素早いリトルスパイダーを狙って魔法を放っても着弾するより早く、文字通り蜘蛛の子を散らす様に逃げてしまう。

しかも放たれた魔法のうち、いくつかはブラックスパイダーの吐き出した糸に当たりリトルスパイダーまで届かない。


熱によっていくらかは倒せるが全体を見ると焼け石に水。方法を変えなければならない。

凛とリーシャに何かをさせるのは…こくだろう。健は飛んでくる蜘蛛を的確に切り落としてはいるが…というか切り落とせるところが凄い。ただ、まとめて数を減らすのは難しそうだ。


「プリネラ!」


「はい!」


「ある程度蜘蛛をまとめられるか?」


「そうですね……シャドウマントを使えばいくらかは。」


シャドウマント。第三位の闇魔法。一枚の黒く薄い布の様なものを作り出す魔法。本来は自分の身を暗闇の中に隠す時などに自分を包み込んで使う隠密おんみつ系の魔法なのだが、それを使って蜘蛛をまとめられるという事みたいだ。


「なるべく多くの蜘蛛を捕まえてくれ。そこに火魔法を撃ち込んで一気に燃やす。一度じゃ無理だが何度かやれば数も減るはずだ。」


「分かりましたー!」


「おっと。その前に。」


フレイムハウンドを作り出し凛とリーシャの元に向かわせる。数は減らせなくても蜘蛛が寄ってくる事は無くなるはずだ。


「マコト様!いきますよ!シャドウマント!!」


散らばった蜘蛛の中でも大きな塊のいる場所に現れたブラックシートがくるりと巻き付き蜘蛛を閉じ込める。

そして俺の火魔法が丸まったシャドウマントを閉じ込める様に燃え盛る。一気に数が減ったせいなのかリトルスパイダーの動きが更に活発になり凛やリーシャにとっては地獄より怖い場所へと変わる。

フレイムハウンドが凛とリーシャを守ってはいるが見ているだけでも耐え難いらしい。


何度もプリネラとリトルスパイダーを燃やしてはいるもののまれに飛んでくるブラックスパイダーの糸がそれを邪魔してくる。


「シャル!」


「分かってる。」


なんとかプリネラと数を減らしてはいるがブラックスパイダーをなんとかしなければ掃討は難しい。

リトルスパイダーの中に隠れているブラックスパイダーをシャルが探してはいるが、この数だとなかなか見つけるのも一苦労らしい。


「いた!!」


シャルが手を前に出すと雷が一直線に走る。

ライトニングという第二位の雷魔法だ。威力はあまり高くは無いがこの蜘蛛達は防御力は無いに等しい。十分倒せる威力だろう。

しかしブラックスパイダーを狙ったライトニングはその前にリトルスパイダー達が団子状になって防いでしまう。


「もう!」


先程からそれを繰り返している。リトルスパイダーは感電して死んでいくが肝心のブラックスパイダーはまたリトルスパイダーの中へと消えてしまう。

氷の中に空いた横穴である為あまり火魔法を使うと崩れる可能性もある。実際少しではあるが横穴の表面が溶けだしているようにも見える。


シャルは魔力を見てブラックスパイダーの位置を何となくではあるが把握出来ているらしいが、リトルスパイダー達が邪魔でなかなか手が出せていない。

なんとか出来ないものか。このままではリトルスパイダー達の糸を避け続ける事は出来なくなる。横穴内は既に蜘蛛の糸だらけだ。


「シャル!何とかできないのか?!」


「あいつを引きずり出す必要がある!ブラックスパイダーを倒したら群れは統率を失うから!少し派手になるけどやってみる!」


シャルがそう言うと手から先程とは魔力の桁が違う雷を放電する。

バリバリという音が耳に届き、あまり大きな魔法を使えば崩れるかも。という忠告を行う前にシャルのそれは放射されていた。

第四位雷魔法サンダーボルト。ライトニングの上位互換だが、威力は桁違いになる。シャルは人より魔力量が多いため普通のサンダーボルトより威力も範囲も多いらしい。


バリバリッ!

けたたましい音と共にブラックスパイダーの周囲にいたリトルスパイダーは全て感電してボトボトと地面に落ち、そのままブラックスパイダーをも感電死させる。


残念な事にその稲妻はそのまま横穴内の壁をもぶち壊しガラガラと音を立てて崩れ始めた。


「嘘だろおい?!」


「きゃっ!?」


外に逃げようとしたが、その前に俺の足元が崩れ浮遊感に襲われる。


落ちる!!そう思った時には既に体は宙に浮いていた。激しい衝撃を背に受け、体はそのまま重力に従って転がり落ちていく。

暗闇の中で聞こえるのはガラガラと氷が落ちる音だけ。健達が無事かも分からない。

再度強い衝撃を受け、体の動きが止まった。


「っ!」


なんとか生きてはいるらしい。周りを見渡しても暗闇で何も見えない。

光魔法のライトを使い辺りを照らす。


「っててて。」


「びっくりしたー。」


「よかった。皆無事そうだな。」


どうやら同じ様に落ちてきて全体無事だったらしい。上を照らすと急勾配きゅうこうばいの坂になった穴がずっと奥まで続いている。


「ご、ごめん。」


しょんぼりしたシャルがうつむいて謝っている。


「壊れるかもしれないと気付いていたのに忠告も出来ずあせらせたのは俺の責任だ。シャルは悪くないよ。」


「……でも皆を危険にさらした…」


「全員助かったんだから良いだろ?それにブラックスパイダーを倒さなきゃどっちにしろ俺達全員危なかったんだから。」


「健はガサツだから気にしないかもしれないけど。」


「ガサっ?!そこでその言葉?!」


「冗談。ありがと。」


「え?あー。いや。うん。」


「それよりここを登るのは難しそうだな。」


「こんだけ急な坂だとな…坂というか崖だしな。凍ってて掴む所も無いし流石に難しそうだな。」


「となると進むしかないか。」


「進む?」


「前にも話した事あるだろ?閉鎖空間だと普通は危ないって。ここに落ちてきて生きてるって事は少なくとも空気の循環じゅんかんは起きてるんだ。どっかに繋がってるはず。」


「真琴様。こっちなら進めそうです。」


自然に出来た凹凸の激しい洞窟内。俺達の落ちてきた場所以外は岩肌が晒されて凍ってはいない。

土が湿ったような、石の匂いとでも言うのだろうか。独特な匂いがする空洞を進んでいく。


明かりという明かりは俺達の使うライトだけ。外の光など届くわけも無い。ライトを消すと自分の手すら見えなくなる程の暗闇だ。

ゴツゴツした岩肌はほんのりと湿っていてどこか不気味な雰囲気をかもし出している。


しばらく空洞内を進むと大きな空間へ出る。天然に出来た空間であるがゆえいびつな形をした場所で壁や天井、床に至るまで平坦な場所は1つもない。

雪解け水だろうか?どこかからか水の流れる小さな音が聞こえてくる。


「こういうの鍾乳洞しょうにゅうどうって言うんだったか?」


「だな。至る所に鍾乳石しょうにゅうせきがあるしな。」


「人の手が入っていない鍾乳洞なんて初めて見ました。なんというか…美しいですけど怖いものですね。」


「結局大自然には勝てないからだろうな。途方とほうもない時間がこの洞窟を作り出したんだろうな。」


カラッ……


「今、奥の方で音がしたよな?」


「したな…」


ライトの光が届かない場所で音がすると嫌な想像が膨らんでいく。


「驚異になるなら排除しておきたい所だが…」


「確認してみるか?」


「それ以外に道は無さそうだな。」


広い空間から伸びる道はいくつも複雑に入り組むように伸びている様子だが、人が通れそうな道は、音のした方向にしか無い。

つまり確認するにしてもしないにしてもそちらに向かうしか俺達に出来る事は無さそうだ。


そろりそろりと足音を消して近づく。


「………特に何も無いな?」


「確かに音はしたんだが…」


健が辺りをくまなく調べる。


「な、なんだこりゃ…」


健が見つけたのは何か分からないがヌメヌメした粘液ねんえきだった。


「な、なにこれ。気持ち悪いんですけども…」


「近付かないでください。一生。」


「え?!そんなに?!ってか臭っ!!」


「ただでさえ臭いのにそれ以上臭くなってどうするつもりですか?世界を滅ぼすつもりですか?」


「身をていして調査した奴に掛ける言葉では無いよね?!」


「確かに凄い臭いだな。これは…アンモニアの臭いか?」


「アンモニア?」


「刺激臭の強い物だよ。皮膚を溶かしたりするからあまり触るなよ。」


「なんでそんな物がこんな所に?」


「これを作り出した何かが居るってことだろうな…」


「次から次へと本当にここは厄介な場所だぜ…」


「シャルはこの粘液について何か知らないか?」


「私の知識の中にはこんなものを作り出すモンスターはいない。何かの亜種かもしれない。」


粘液は通路の奥へと続いていて、光を当てるとヌラヌラと光を反射している。なんとも気持ち悪く行きたくない通路だ。


「行くしか無いんだよな…?」


「だな。ここにとどまっても仕方ないし出口に繋がっている可能性がある以上この道を進むしかない。」


「だよな…」


足を踏み入れるとヌメヌメとした触感が足の裏に伝わってくる。一応溶けないように靴には魔法を掛けておいたが…

臭いもひどく、空気を吸い込むと涙が出る様な刺激臭に咳き込んでしまう。純粋なアンモニアでは無いらしく我慢できる程度ではあるが、皆布を口に当てて先に進む。

洞窟はそのまま少しだけ上への傾斜けいしゃを持って奥まで伸びている。

酷い臭いの中、少しだけ気温が下がった気がする。外が近いのだろうか?


健が先頭に立っているが、突然後ろに向けて手を上げる。止まれという合図。

光を少し落とし薄暗闇の中、暗闇の先を見ると続いてきた洞窟はまたしても大きな空間へ出るらしい。さっきよりも少しだけ広いみたいだが、その真ん中辺りに何か大きな物がウゾウゾと動いている様子が確認できた。


「あれは…グラントスライム?」


グラントスライムとはスライムの上位互換型モンスターで、個体によって差異はあるものの直径2mはあるスライムの事だ。ランクはC。最弱モンスターと言われるスライムの上位互換にしてはランクが高いと思われるかもしれないが、そもそも魔法が効きにくい粘液の体を持っていてその粘液が2m近くも伸びているのだ。核を自由に体中を動かせるし、単純な物理攻撃では刃が届かずなかなか倒すのに手こずる相手。


「あんな色のグラントスライムは見た事ない。亜種のアシッドグラントスライムでも黄緑色。」


亜種であるアシッドグラントスライム。ランクAの強敵モンスターだ。粘液が全て塩酸えんさんの様な強力な酸で出来ていて、下手な武器は全て溶かしてしまう。目撃情報は少ないが出会ったら直ぐに逃げるべき相手という話を聞いた事がある。

だが目の前にいる個体は濃い青色のぷるぷるボディを持っている。


「アンモニアどころの話じゃないだろあれ。」


「アンモニアも含まれてるかもしれないが、強塩基きょうえんきの粘液だろうな…あんなもんかぶったら全身が溶けきるぞ。」


「全身が…」


「見た事ないモンスター。多分発見例も無いと思う。」


「アシッドグラントスライムの塩基性バージョンって事はベースグラントスライムってところか…ランクはアシッドと変わらないAランクのモンスターだろうな。」


「アシッドグラントスライムはどう倒すんだ?」


「発見例自体がほとんど無くて討伐した記録も残っていません。」


「って事は倒し方は自分達で見つけろと…あんな所に居座いすわられたらやるしかないよな…」


ベースグラントスライムの居座る場所は中央だが、横を通っていいですか?いいですよ。とはいかないだろう。

そもそもスライムという生き物はどんな物でも体に取り込みゆっくりと溶かすことで栄養を補給するモンスターだ。そしてグラントスライムはそのデカさ故に常にえさを探している。

そんな所に俺達の様なが現れれば間違いなく襲ってくる。


「作戦はどうする?」


「攻撃が通りそうなのはケンのあの変な力。」


「変言うな。」


「俺のクリスタル魔法なら溶かされるより早く貫通出来るな。」


「リーシャの怖い矢も使える。」


「貫通矢か?」


「あれなら一気に貫ける。」


「…貫く事が可能な攻撃はいくつか選択肢があるが、結局核を的確に攻撃出来るかどうかだよな?」


「……」


「動き回る核を的確に貫く方法が無いと倒せないぞ。」


「核の大きさは大体10センチくらいか?」


「そんなもんだな。」


「動き続ける核を狙って当てるのは私には難しいですね。」


「マコトなら全体的に攻撃出来る。」


「逃げ場を無くすくらいの密な攻撃を繰り出せば当たるだろうが…」


「どうする?それでいくか?」


「私のマジックネットで上手く核だけ掴めないですか?」


「それも考えたがこの先休める場所があるかどうかも、そもそもあのスライムが一体かどうかも分からないからな。

魔力は出来る限り温存しておきたいんだよ。」


「何かいい方法ないのか?」


「んー……」


「中和とか出来ないんですか?」


「どうかな。出来たとしてそれがダメージになるか分からない上にそもそも酸を用意するあてが無いからな…」


「困りましたね…」


「…………」


「………」


「………そうだ!面白い事考えた!」


「真琴様の面白い事は危険なんだよなぁ……」

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