地獄編ー皐月編

第37話 皐月という暗殺者

俺はいつの間にか眠っていた。


「あれ…。もう朝か?」


ベッドの上には俺と睦月と如月と弥生がいた。皆で眠っていたのか…。


でもまだここにいるってことは…


「弥生。頑張ったんだな」


俺は弥生の頭をなでた。


そして机の上に置いてあるミッションが書かれたカードを手にした。


「えーっと。何々?」


【今日のミッション

・暗殺されるな】


「は!?」


驚いていると、扉が思いっきり開いた。


扉を開けたのは、ナイフを二本持った女の暗殺者だ。


「おいおい。これは無いだろ」


いよいよ神は本気で俺を殺しに来たらしい。俺は戦うのは苦手だ。


逃げようと思ったが扉のところには暗殺者。窓から飛び降りようにもここは2階。足が痺れる程度だろうか。


「おい。俺を殺しに来たのか?」


暗殺者は無言でうなずいた。


俺と暗殺者はずっと硬直状態だ。


なぜ襲ってこない?


「なあ。何で襲ってこないんだ? まさか暗殺には条件があるのか?」


僕はたまには頭が働く。だが暗殺者は俺ではなく、弥生たちに襲いかかった。


「やめっ」


俺は腕で暗殺者のナイフを受け止めた。


すると暗殺者は逃げた。


「ふう。戦いはこれからか!」

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