第22話 友達

俺は自分の部屋のドアを開けた。そこには如月がいた。


「やっぱりだ」


「どうして分かったの?」


「だって如月は俺と遊びたかったんだろ。なら俺と遊ぶのに一番ふさわしい場所にいる。ならここだって思っただけだよ」


「そのわりには時間かかったみたいだけど」


「そりゃ盲点だったんだよ。さすがに俺の部屋は除外してた。それにお前はかくれんぼするとは言ってなかった。俺が仲良くなりたいっていったらどこかに行っただけ。だからここだと思った」


如月は少し笑った。


「疑う心。俺は間違っていた。だから、こんな俺の間違いをこれからも直してくれ。たった12日の関係になる。だから俺はお前の寂しさをこの12日だけ消す。だから…」


「うん。君が探してくれただけで私は嬉しい。だからもう、友達でしょ」


この時俺は分かった。人の心を操れる手帳を使って仲良くなるなんて意味ないって。だから嬉しかった。


やっと正解を見つけた。


「三月くん…だよね?」


「三月れい。よろしく」


俺はやっと掴んだ。誰かからの信頼を。


<三月れい。ミッションクリア>

<如月紅葉。ミッションクリア>


【如月紅葉のミッション。

・友達をつくる】

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