第10話 別れと出会い

俺は不登校になった。でも良いことがあった。それは彼女が出来たこと。


「れーいくん」


俺は岡嶋さんの告白を受け入れた。だって昔から好きだったから。


俺はバイトを始め、夢に挑戦しようと決めた。それにこの手帳に頼るのもやめた。もう苦しみたくはないからだ。


でも心にポカンと穴が空いたようだった。


ーなんだろう。この気持ち?


「れーいくん」


嬉しいのに…なぜか苦しい。

楽しいのに…なぜか切ない。

望んでたのに…なんでこんなに辛いんだ。


「れーいくん。聞いてるの?」


「あ…ごめんごめん。考え事してた。あはは…」


そう言って俺は誤魔化した。自分の気持ちもついでに押し殺した。


「れーい。ここに行こ」


ここは…初めていおりとデートをした遊園地だ。


ー懐かしいな。


俺は自然とその出来事を思い出していた。あの楽しかった日々を。あの笑いあった日々を。


「あの…」


「どうしたの? 」


「いや…何でもない。じゃあ……行こ」


俺は…遊園地に向かう。

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