第6話 買い物?

今日は休日。だからショッピングモールに来ている。

本当はいおりと一緒に行きたかったけど…。でも手帳に頼り続けたことをじっくり考えるため、息抜きをしにきた。


実際一人で歩いてみると、いろんなものが見えてくる。


「達也、何か買ってよ」

「だめだろ、欲張っちゃ」


ーカップルが多い


三月れいは寂しくなる。だが手帳の力に頼るのも、正しいとは思えない。だから三月れいは悩むのだ。


「そこのお客さん」


その声は聞き覚えがある声だった。


沢村さわむらかよ」


沢村 けんじ。こいつは中学時代に三月れいと女を取り合い、見事に女を勝ち取ったチャラ男だ。


「まだねにもってんのか」

「そんな小さい男じゃねー」


三月れいには沖島いおりという(仮)彼女がいる。

そのことを沢村けんじは知らない。

そして三月れいはそのことを教える気も無い。


「なあ、彼女できたのか?」

「できるわけねーだろ」


「だろうな」

「それより何してんだ?」


「バイトだよ。自転車屋の」


どうやら沢村けんじは自転車屋のバイトをし、母の入院費を稼いでるそうだ。


「大変だが頑張れよ」

「黙れ。じゃあな」


ー何だこいつ。


三月れいは息抜きをするために、ゲームセンターに向かう。


「あっ。三月くん」

「おっ、岡嶋さん」


岡嶋さんは三月れいと沢村けんじが奪い合った女である。


ーまっ、まじかよ…。

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