第45話 ローレンシア歓喜祭まであと62日(9月29日)その2
昼になっていたので、昼食を食べに王宮の食堂へ行った。そこにはコユウジがいた。
ジアース:コユウジよ。元気が無いな
コユウジ:はい。
ジアース:どうした。人事の件か?
コユウジ:はい。
ジアース:降格したのか?
コユウジ:いえ、昇格です。
ジアース:では、なぜ、落ち込んでいる。
コユウジ:実は、総務部にシンが私にいて欲しいといっていまして。
ジアース:悪くは無いじゃないか。
コユウジ:はい。ですが、仕事の量が半端ではありません。
ジアース:で、総務部でも、その中でいろいろ分かれるであろう。
コユウジ:そうですか?
ジアース:これは私の考えでが、総務部の中にインターナショナルマーケット部がいずれできると思う。そこにコユウジが入ると思うが。
コユウジ:シンはそこまで考えているんですか?
ジアース:これは私の予測に過ぎないが。
コユウジ:なるほど。納得いきます。
ジアース:コユウジよ。シンの器がわかったか?
コユウジ:はい。シンは1人1人ちゃんと見ているんですね。
ジアース:そうだ。しかも1人1人のつながりまで見ているぞ。
コユウジ:そこまで見ているのですか。
ジアース:これは、私の推測だが。
コユウジ:でも、ジアース様は情報企画部にいないのによくわかりますね。
ジアース:いや、シンとは連携はとっているよ。それに、ミミやハルからも情報が入る。
コユウジ:ミミとハルと話しているんですか?
ジアース:いや、この食堂でよく会うだけだが。
コユウジ:なるほど。
ジアース:で、コユウジよ。インターナショナルマーケットはコユウジの発案だが、シンの考えと繋げるとどうだ?
コユウジ:シンの考えはすごいです。現実的で大きいです。
ジアース:が、コユウジの構想もなかなかだったぞ。
コユウジ:ありがとうございます。
ジアース:で、エメラル文化村をレベル3として、レベル1はハロン湾の建物を使ってやるみたいだが、おそらく、そこがコユウジの適役と私は見ているが。
コユウジ:そうですか?・・・・・・。何となくシンの考えが読めてきた気がします。
ジアース:そうか。
コユウジ:で、ジアース様は午後はどうなさるつもりで。
ジアース:情報企画室へ行くよ。まずはシンが作った人事を見る。
コユウジ:なるほど。
と、ジアースとコユウジは昼食を食べた後、情報企画部へ行った。
ジアース:シンよ。調子は?
シン:ぼちぼちです。
ジアース:人数は足りてるか?
シン:いえ、足りません。
ジアース:で、今は何人だ?
シン:60人です。
ジアース:そうか。で、新しい人事は?
シン:これです。
情報企画部 人事
統括:シン
総務部
筆頭:コユウジ
準筆頭:ミミ・ハル
インターネット部
歓喜祭情報
・ミス・ローレンシアコンテスト:レイナ
・主張大会:レイナ
・コンサート・オーディション:レイナ
・スポーツ大会:レイナ
・博覧会:ユージ
・展示会:サキ
・クイズ大会:ラン
・遊園地:ビフ
・動物園:ビフ
・マジックショー:ソン
国内宿泊・交通・飲食・観光・イベント部
シャムルル担当
ジョージ・アリサ・キキ・他1名
ゴンザル担当
マッキー・カイショウ・タルン・ベラン
カラジン担当
ヒカル・ノブオ・マイ・アン
リオパル担当
トシ・ヤマト・クルー・タネン
パレオザン担当
カリン・ケシ・ムーミ・他1名
カルルア担当
ルイカ・ゴラン・ルーラ・他1名
イルメス担当
ラム・ジオレ・ホラリ・レオン
海外部
・ラオウ:キョウコ・他1名
・レノン:2名
・ラガティス:2名
・アローン:2名
・ペリー:マリモ・他1名
・カント:2名
・ショク:2名
・シアーレ:2名
・ノース:2名
・IC
ベラカン:カレン・他1名
ドミア:2名
フラリパ:2名
イタラリ:2名
カターン:2名
・アルド:モデム、他1名
・ワビサ:2名
・タロマ:2名
・ラシカ:2名
・カーン:カール・他1名
・オメガ:2名
・キン:2名
・チャイン:2名
ジアース:なるほど。海外組が急に増えたな。各国2名が担当するのか。
シン:はい。
ジアース:しかし、インターネット部にインターナショナルマーケットに関してが無いが。
シン:いえ、それは、今はコユウジとハルとミミに頑張ってもらいます。
ジアース:歓喜祭としての布陣はこんな感じだろうがインターナショナルマーケットが問題だな。
シン:はい。コユウジ・ミミ・ハルを軸とした布陣でいく予定ですが、海外組にはインターナショナルマーケットの仕事もやらせています。
ジアース:その様子だと、人が足らないか。
シン:はい。
ジアース:しかし、インターナショナルマーケットに関してはノルワーのことも考えないといかんぞ。
シン:はい。そうですね。ノルワー様は監督ということにしましょうか。
ジアース:シンは頭が切れるなあ。それでいこう。
シン:では、ノルワー様に、早速知らせますか?
ジアース:いや、私から言っておこう。
シン:ありがとうございます。
ジアース:だが、インターナショナルマーケットの人員集めはどうするかだ。
シン:はい。レベル1に関しては歓喜祭に前ですので、レベル1用のチームを作ります。レベル2・3は歓喜祭後ですので、インターネット部の仕事は、歓喜祭からインターナショナルマーケットへそのまま移行し、国内部の者もうまく組み込むつもりです。
ジアース:なるほど。そこまで考えているか。
シン:ですが、問題はインターナショナルマーケットレベル1です。これに関し、運営・設営部が必要と思っています。で、この者たちはレベル2・3でもそのまま使おうと思っています。
ジアース:なるほど。そこまで考えていたのか。で、インターネット部のインターナショナルマーケットレベル1はコユウジとミミとハルがやるのか?
シン:はい。そうなります。
ジアース:なるほど。ミミとハルを持ってきたのは正しい人事だと思う。正直、他にはいないだろう。
シン:はい。その通りです。ですが、総務部はコユウジ・ミミ・ハルとなっていますが、おそらくその中で自然と役割分担ができてくると思います。そうなった時に、いろいろ考えたいと思っています。
ジアース:わかった。では、私はこの辺で切り上げよう。
シン:わかりました。
ジアース:では、何かあったら知らせてくれ。
シン:はい。
で、次はジアースはノルワーの元へ行った。
ノルワー:ジアースよ。めずらしいなあ。私の所に来るのは。どうした。
ジアース:ノルワー殿。インターナショナルマーケットの件だが、話は進んでいます。シンは歓喜祭とインターナショナルマーケットの両方を行なっています。で、ノルワー殿にはシンの情報企画部に監督として参列していただきたいのですが。
ノルワー:なるほど。シンには人事の才能もあるのだな。
ジアース:そうですね。で、ノルワー殿。ガイ様には歓喜祭の企画を楽しんでやっていただいています。
ノルワー:私はオーディションでガイ様とサハリンが共に曲を通して仕事をしていることは、非常にいい傾向であるな。それに対してはジアースに素直に感謝したい。
ジアース:それほどでもないです。
ノルワー:だが、シンを助けてわかったことだが、人の可能性というものは重要と思った。
ジアース:ええ。シンには金と組織があれば、本当に大企業計画ができる才能がある。
ノルワー:カソンにシンの真似はできないであろう。
ジアース:今はシンはカソンの手の中にいない。我々の手の中にある。これでもう、カソンはシンのものを奪えない。ということは言える。
ノルワー:シンは本当はずっと亡命したかったらしい。が、アローンでの大企業計画もあったため、ギリギリまで頑張っていたが、アローンもカソンの手の中にあったのだ。シンがアローンで大企業計画ができなかったのは仕方がない。
ジアース:しかし、人を策で落とすケダイが考えられない。
ノルワー:で、これからのことだが、シンを世界会議へ連れて行くことには問題がある。
ジアース:カソンが何か策を使ったのか?
ノルワー:ああ。相手もひつこい。私が思うが、なぜ、カソンはシンに対し、ここまでの攻撃をするのか、理由を問いたい。
ジアース:だが、正当な理由などないだろう。
ノルワー:しかし、シンが不憫だったのはシンは周りがやっていることの情報が無い。何かやっていることは感じても肝心な情報はシンには入っていなかったのが実状だった。
ジアース:だが、シンはカソンとの関係は解決へ持ち込みたいと今でも思っているようですぞ。
ノルワー:とにかく、我が国のスタンスはバランス重視か、デモクラシー重視かということだな。
ジアース:ああ、だが、我が国の天の道理とデモクラシーは近いと思うが。
ノルワー:だが、バランスも重要だが・・・・・・。
ジアース:バランスをとりながらデモクラシー重視か。
ノルワー:そういう感じだな。
ジアース:ノルワー殿は、今は、シンの件でいろいろ動いているのですな。
ノルワー:そうだ。で、シンがわかればわかるほど、シンはこの世に必要と思うのだ。
ジアース:確かにそうだ。
ノルワー:我々が悩むのは、天の道理を守ることを重視するがゆえと思う。
ジアース:だが、天の道理は絶対的な法則と私は思う。
ノルワー:人が人としての道を考えるなら、自分の主張は曲げるべきではない。
ジアース:だが、私はノルワー殿と天の道理を語るとは思わなかった。
ノルワー:私もだ。
ジアース:ちょっと前まではお互い対決していたのにな。
ノルワー:それは、私はガイ様を優先していたからだ。
ジアース:正直、ぶっちゃけた話だが、私はザバン様に王位継承の案として、王が二人いてもいいのではないかと申した。
ノルワー:王が2人。それはガイ様とミュウ様のことだな。それは、新しい考えだな。王が2人とは考えたことが無い。
ジアース:だが、私はこれで行きたい。
ノルワー:どういう社会体制になるのだろうか。だが、今の私はその案でも悪くはないと思っている。
ジアース:そうか。ノルワー殿が賛成であれば問題はない。
ノルワー:ジアースよ。もうすぐ夕食の時間だ。私と共に食べないか。
ジアース:もちろん。O.K.です。
ノルワー:おお。ガイ様とミュウ様が仲良く話しているとは。・・・・・・。昔を思い出しますな。
ガイ:ノルワーか。大げさだなあ。
ジアース:で、一緒にいるのは、オーディションの延長上でしょうか。
ミュウ:うん。
ノルワー:して、実は、私たち2人で話し合っていたのですが、ザバン様の次の国王は2人いてもいいのではないかと。
ガイ:王が2人。考えたことがなかった。
ミュウ:私も。・・・・・・。でも、悪くはないね。
ジアース:これで、我々の醜い争いには終止符がうてるというものです。
ガイ:しかし、それはジアースの考えであろう。ジアースの発想には本当に驚く。俺もミュウもジアースもノルワーも納得しているんだ。後は文句を言うものはいまい。
ミュウ:そうよね。
ノルワー:私は一つ足かせがなくなったようで嬉しいです。
と。ノルワーはなみだを流していた。もちろん嬉し泣きである。
4人は夕食を食べ、それぞれ部屋に戻った。
ジアース:しかし、ノルワーが涙を流すとは。
ミュウ:ノルワーは本当は国のことを深く思っていたのね。
ジアース:俺はよそ者だからなあ。この星へ来てまだ、約4ヶ月だ。
ミュウ:そうよ。ジアースは何者?たった4ヶ月しかいないのに、何でこの国のことがわかるのか不思議よ。
ジアース:それは、ミュウがいろいろ教えてくれたじゃないか。
ミュウ:ジアースは並じゃないと思っていたけど、改めて考えると、化け物だね。
ジアース:いや、自分の基本がローレンシア王国と同じだからだよ。
と、ジアースとミュウは話し合って寝た。
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