第14話 ローレンシア歓喜祭その5 各部署との打ち合わせ(あと87日)

 一日が経った。今日は各部署がおのおのの動きに出ているので、ジアースは統括としてそれぞれの場所で、打ち合わせをすることになった。まずはミュウとの打ち合わせである。

ジアース:ミュウ。大体進んだよな。うん。機能のジアースとの話しで結構決まったよ。だけどこの3ヶ月間はジアースと一緒じゃないことが、私は切ない。

ジアース:それはそうだな。それより決まったことを上げてみよう。ミスローレンシアコンテストの出場者募集は今日のうちにまとめてアルスに報告。審査員は、サハリンを代表に、芸能界の大物を連れてくる。内容は組織段内で決める。場所はルーネ第2講堂。コンテストに関しての確認はこんなものか。

ミュウ:そうね。

ジアース:次はコンサートについて。テーマはまだ決まっていないよな。どういうコンサートにするかは、サハリンの方が専門だからまた、3人で打ち合わせをしよう。発表会は学生の主張大会でいいかい。いま、若い者が大事なんだよ。

ミュウ:青年の主張ってこと?

ジャース:そうだ。まずは企画者を国民から募集するしかないな。

ミュウ:そうね。ニーと対策にもいいかも。

ジアース:後はサハリンとよく話しながら決めてくれればいいよ。俺は次のところへ回るから。

ミュウ:わかった。頑張ってね。

 ジアースはローレンシア城を出て車で運転手のカランと共に次の場所へ行った。

 技術開発省のアンプを訪れた。

アンプ:ジアース様、おはようございます。

ジアース:おはよう。今どこまで進んでいるかい。

アンプ:展示会については平和展、博覧会についてはバイオ技術、ロボット技術を中心に技術的開放を行うようにします。

ジアース:内容は固まったようだな。あとは労働者募集ということか。

アンプ:そうです。募集は短期間なので、学生を中心に応募したいと思います。

ジアース:今後の社会勉強になるね。じゃあ、構想はまとまっているようだから、今日はこれで失礼する。

 ジアースは次は教育省のリリィを尋ねた。

ジアース:リリィさん。こんにちは。どうですか。はかどっていますか。

リリィ:そうですね。私たちはコンサートはサハリンさんと検討して、展示会はわが国の教育のあり方について検討したいと思います。

ジアース:でも、参加費も重要ですよ。

リリィ:もちろんです。

ジアース:ミュウのシャムルルはスポンサーが国だからいいが、地域はスポンサーは見つけなければならないが、見つけたか?

リリィ:はい。教育関連の企業に今当たっています。

ジアース:じゃあ、問題はないですね。何かあったら報告してください。

リリィ::はい。わかりました。

 次は労働省のウォルを訪れた。

ジアース:リオパルの企画はどうですか。

ウォル:遊園地に仕掛けをたくさん作ってみたいと思います。名所巡りも、記念品を用意して歳入を増やしたいと思います。

ジアース:じゃあ、構想は固まっているんだな。

ウォル:はい。

ジアース:じゃあ、どんどん先へ進めてくれ。

 次は環境省のグリスを訪れた。

ジアース:どう進んでいますか?

グリス:自然動物公園を通して、自然というものを肌で感じてもらおうというのが狙いです。マジックショートクイズ大会についても検討中です。

ジアース:そうか。まずは自然動物公園を企画したのか。マジックショー、クイズ大会についてはサハリンたちがいるのでそっちと連携が取れるようにお願いします。

グリス:わかりました。

ジアース:では私は次へまいりますので。ここで失礼。

 次は、経済財務省のドリアを訪れた。

ジアース:ドルアさん。どう進んでいますか。

ドリア:展示会は、わが国の歴史についてを行おうと思います。

ジアース:そうか。近隣諸国が納得するかなあ。過去の戦争なども載せると和平にひびが入る恐れがある。海外のお客さんも大量に来ることだし。

ドリア:そうですか。では、わが国の経済成長氏というのはどうでしょう。

ジアース:歴史の問題を超えるほど世界は平和ではない。まだ歴史を語るべきではないのではないか。

ドリア:では何をしろと、アンプは平和、リリィは技術を行おうとすれば、他は歴史しかないような気がするのですが。

ジアース:なるほど。では、巨匠の紹介でどうだ。近年の歴史は避け、その前までのわが国の過去の大人物について発表するというのはどうか。

ドリア:なるほど。確かに近年の歴史はわが国中心で見るには偏見が出てしまうことですね。

ジアース:そうだ。戦争の歴史をぶり返す恐れがある。

ドリア:わかりました。そのように致します。わが国の大人物の紹介にします。

ジアース:ということは問題は誰を出すのかだ。

ドリア:近年ではもちろんザバン様がいいと思います。この王国は奥が深いんですよ。ジアース様も最近の人でザバン様の片腕をこなしてきたので、ジアース様も紹介したいんです。

ジアース:私を入れるのは勘弁してください。まだ完成されていませんから。

ドリア:でもザバン様だけでも公表したいです。

ジアース:わかった。ザバン様に聞いてみるから展示会は少し待ってくれ。

ドリア:では小遊園地での企画を先にやります。

ジアース:ありがとう。そのようにしてくれ。

 ジアースはドリアとの打ち合わせを終え、次の防衛庁のキサンを訪れた。

ジアース:キサンさんは今回の展示についてはどうお考えであるか。

キサン:他の部署にやることをとられてしまって案がないんですよ。しかも防衛庁としてはコンサートはガイ様がやりたがっていらっしゃるので、ガイ様に任せようと思いまして。展示会は案を出そうとしている最中です。

ジアース:そうか。ガイ様はそこで活躍されるのですな。展示会は芸術展というのはどうです。わが国の芸術家が競ってこの展示に参加させるというのはどうでしょうか。

キサン:それはいいですね。防衛庁もたまにはこういう仕事もいいですよね。人は一般から募集します。

ジアース:ではよろしくお願いします。

 ジアースはすべての会場の担当者と会い、次は場外の担当者と打ち合わせをすることになった。ジアースはまずはサハリンのところへ行った。

ジアース:サハリン。どう?進んでいるかい。

サハリン:進んでいるよ。シャムルル、カラジン、パレオザン、イルメスの担当者と連携をとったよ。だけど、ガイ様がここで出てくるのはなんかいやだよ。

ジアース:そうか。ガイ様はここでサハリンと仲良くしようということだな。サハリン、気をつけてよ。

サハリン:うん。一応内容の検討もしているけど私はパイプ役よ。ジアースは各コンサートに私を加える腹でいたでしょ。

ジアース:まあ、それはそうでしょ。アイドルだし。

サハリン:でも頑張る。この国のためにね。

ジアース:ありがとう。次はザバン様のところだな。

 ジアースは次はザバンのところへ行った。そこにはザバンはいなくカイザーがいた。

カイザー:ジアース殿。よくこられた。いかがしましたか。

ジアース:カイザー殿ザバン様はおられますか。

カイザー:今日隣国のブルサラの大統領がこられているのですよ。隣の部屋で会談中です。

ジアース:そうですか。今日のうちに伝えなければいけないことがありまして。

 と、そこへザバンが部屋にやってきた。

ザバン:おお、ジアースか。今、ブルサラの大統領が来ていたわけだ。

ジアース:ザバン様一応伝えておきたいことがあります。今あるものだけでもなんとかやりくりできそうです。

ザバン:そうか。わかった。ところでジアースよ。ちょっとこっちに手を貸してほしい。明日はミュウに任せて、ジアースは会議に出てほしい。

ジアース:わかりました。

 歓喜祭計画は順調に進んでいった。そのため、ジアースは国の問題と歓喜祭の二股をかけることになった。

 夜、ジアースはミュウとサハリンと部屋でまずは今日の結果を話し合った。

ミュウ:役割分担は終わったから、これからは内容だね。

ジアース:俺は内容が見えているんだがね。今日は方向性だけでも各代表と話してきたよ。

サハリン:私もこれから大変よ。

 三人は夜は語りに語り合った。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る