7.5ロリ 日常
朝、日の光が窓から入りその明るさで目を覚ます。
起きれない。
右を見るとリリが、左を見るとアルテナが私の腕を掴んで眠っていた。ハーレムのようだがただのハーレムではない。百合ハーレムだ。しかも私とリリは幼女である。
閑話休題。
ずっとこんなところにいて寂しかったのだろうか。二人とも私の腕を離すまいと掴んでいた。
私は昨日のことを思い出す。というよりここ最近のことを思い出す。
リリとアルテナに女の体を知らされたことだ。
ベッドの上に、リリの言う通りに百合の花が咲いた。
私は眠っているリリとアルテナの顔をマジマジと見る。
リリは幼女のように顔が丸く肌が柔らかく美少女、いや美幼女だ。リリのほっぺをぷにぷに触っていると起きかけたので慌てて手を止める。
アルテナは大人な女性で、顔もすらっとしており美女だ。胸もリリや私と違って大きく、私はなぜか嫉妬していた。TSの影響だろうか?
「というかさっさと起きたいのだが」
数分ばかり見ていたのだが目も完全に覚め、朝食を作りたい。
「リリ、アルテナ手を離してくれ」
「うみゃぁ」
「んっ」
「かわいいかよ」
まだ目を覚ます気配がない。
揺らす。必死に揺らす。
起きる気配がない。
揺らす。
起きる気配がない。
揺らす。
起きる気配がない。
「二人とも起きてくれぇー」
「いやぁなのぉ。もう十年……」
「長ぇよ」
長命種の感覚はいちいち長い。
「アルテナも起きてくれ」
「ダメです、リリ様は私の……クルシュも私の……皆んな私のもの……えへへ」
「なんの夢見てんの?」
アルテナは変な夢を見ていそうだ。
するとリリから声がかかる。
「クルシュー、キスしてくれたら起きるー」
「お前、起きてるだろ。さっさと手を離してくれ」
「いやぁ、キスしないと起きないー」
「駄々っ子め」
チュ
「これでいいか?」
私はリリの額にキスをする。
「口がいいの」
「……」
「口」
「……」
「口」
「……はぁ」
チュ
恥ずかしがりながらリリの柔らかい唇にキスをする。
「これでいい――かっ!?」
唇を離そうとするとリリは私を抱き寄せ大人なキスをする。
一分ほどしてやっと手が解かれる。
「はぁ、はぁ、はぁ」
「ごちそうさま、なの。美味しかった」
「あぁ」
いつの間にかアルテナの手も解かれておりやっと起きれる。
「アルテナもいい加減起きるの」
「あー、リリ様ぁ、クルシュさぁん、もっとぉ」
「はぁ、この子は朝が弱いの。仕方ない、置いていくの」
幼女にあきられるって、なんかかわいそうだな。
私とリリはアルテナを置いて一階へと降り、私は朝食の準備をする。
今日はガジーラの肉と偶然見つけた炎の鳥の卵でスクランブルエッグ、それとサラダとフルーツだ。
すでに肉の下処理は終えているので後は焼くだけだ。
ジューーーーー
肉の焼けるいい音と匂いがする。
同時に熱くて硬い卵を割って、別のフライパンに入れる。
ちょうどいい具合に焼けたので三つの皿に盛る。
そしてサラダとフルーツも盛って、完成だ。
もう少しで稲も育つので和食も考えておこう。
「おはようございます」
「やっと起きたなの」
「おお、おはよう。ちょうどできたぞ。座ってくれ」
「はい、ありがとうございます」
そして三人で朝食を食べる。
朝食を食べ終え片付けもし、少しゆったりとする。
そして地球での生活をリリとアルテナに話すのがここ最近の日課となっている。
きりのいいところで話を切り、外に出てリリとの特訓を始める。
リリは無数の枝を出しやる気は十分。
そして無数の枝が高速で私を襲う。
右から、左から、上から、下から、はたまた死角から。
それらを私は躱したり逸らさせたりしていく。
リリは私だからといって遠慮はしない。
目で追ったり気配を感じて躱す、逸らす。
そうして数時間リリとの特訓を続け、昼休憩にする。
緑で覆われた地面に座り、朝に作っていたサンドイッチを食べる。
綺麗な青空、そして大きく聳え立つ神樹の下。
サワサワと心地よい風が吹き、私の肌を撫でる。
そんな中で食べるサンドイッチは絶品だ。
「クルシュ」
「んっ」
私の頬に卵がついていたのかリリがとってくれる。リリはそれを自分の口に運び、食べる。
「美味しいの」
側から見れば幼女と幼女がじゃれ合っている、健全で微笑ましい光景だろう。アルテナも幸せそうに微笑んでいる。
一時間ばかし昼休憩をし、再び特訓に戻る。
次はアルテナとの魔法の特訓だ。
魔法の基礎はすでに教えられ頭に入っているので今日は応用だ。
違う属性同士を組み合わせて、属性同士の短所をなくし威力を上げる、一つの属性でも地球での知識を使って新しい魔法を開発する、などだ。
さらには日属性と月属性の魔法についてもアルテアやリリと共に研究する。
【天照之写身】を発動し、魔力の波長や魔力量、色、特性を探す。
そのようにして午後からは魔法について特訓をするのだった。
いつのまにか日も暮れ始め、空が赤く染まる。
私たちは家に帰り、私は夕食の準備をする。
今日は魔物の肉を使ったハンバーグ。ガジーラの肉をミンチにして調味料を入れ形を整えてフライパンで焼く。
リリは興味深そうに見ている。
「ほら出来たぞ。座ってくれ」
トタトタと走って椅子に座る。
可愛いっ。
「「「いただきます(なの!)」」」
そして夕食を終えるとお風呂の時間だ。
私が夕食を作っている間にアルテナがお湯を張っているので、今すぐにでも飛び込めるがまずは髪と体を洗うことからだ。
一列になって背中を洗い合う。
そして順番を変えてもう一度洗う。
健全だ。たとえリリがゲヘヘと言いながら私の体を洗っていても健全なものは健全だ。
綺麗に洗い終わったのでお風呂につかる。
「「「ふぅー」」」
一日の疲れが吹き飛ぶとはこのことか。
このお湯には魔力が含まれており肌から魔力を吸収できる。
魔力が体を回り、徐々に胸とアソコに集まって――
「っておい! リリ、何してんの!?」
「えっ」
リリが私の魔力を操作していた。やめさせたもののまだムズムズする。
「なあリリ、お前変態だろ。変態おじさんだろ。幼女の皮を被った変態おじさんだろ」
「そんなことないの。性欲が溜まりすぎてアルテナで発散してたけどクルシュが来て、いい発散にできそうとか、一切考えてないの。本当なの」
「嘘だ。考えてるだろ」
具体的なことをリリが述べる。
いかにも嘘くさい。
「考えてないの。我が変態おじさんに見える?」
リリはキョトンと首を傾げて問う。
可愛らしい。微笑みも浮かべて尚可愛い。
だがしかしっ!
「見えるから言ってんだよ」
そんな悪魔には騙されない。
「むぅ、恥ずかしがり屋さんめっ」
このこのっ、と言いながらツンツンしてくる。
「急にするのやめろって言ってんの」
「じゃあ、今からするの」
「えっ、ちょっ――」
「ほらアルテナも来るの」
「はい、リリ様」
結局また襲われた。
そんな風にのんびりと私はスローライフを送る。
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