引きこもりが、引きこもりのメンタリティのまま他人をないがしろにして英雄になるくらいなら、罪を背負って死ねってことですね。
分かってはいたけど、温かい心を持つ人とそうでない人に分けて、温かい人だけが報われる。持っている人による持っている人のための作品だとは思います。
いい作品だったけど。私には辛かったです。良い人だけが助かって、悪い人は死ぬしかない。チートはなぜああなったのか。
アンチチート、の物語だと思います。だけど、だけど、誰かのために必死になることこそ尊い、必死になることこそ心の暗雲を吹き飛ばす、という恐らく真実が、多分に盛り込まれた作品でした。
そうなれない、なれる気がしない、なれると信じられない、だけどそうなれる人と同じかそれ以上に幸福になりたい。そんな人はどうすればいいんだと思わせるような作品でした。
この結論だと、リセットしまくって無垢な人を巻き込んで苦しめて永遠に生き続ける化け物になるしか、だめみたいですね。
最後の処刑場面は、聖書のパロディでしょうか。確かにあの本には、チート転生者なんて出て来られないし、居たら誰よりも悲惨な目に遭って消滅するべきでしょう。
ガイは、誰よりバケモノでありながら、誰よりまともだった。武器を無限増殖しながら、攻撃しまくる最終場面の絵がかっこよかったです。
でも一方で、チートのような若者が増殖し、彼らが次を担っていくのが私達の生きる世界なんだとしたら。一体その世界に向けられる物語はどうあるべきか。今のところは、王族を苦しめてリセットしまくる人達が主人公の物語があらゆる場面で優勢な気がします。
どうすればいいのか、私には分からない。ますます分からなくなりました。
でも最後まで読めました。この作品を読み終わったことは、私の中に何かを作ったように思います。カクヨムで今まで読んだ中で、私に一番影響を与えた作品かも知れません。お忙しい中完結まで頑張られたこと、本当に頭が下がります。取り留めもないですが、このあたりで。
作者からの返信
片山順一さま
コメント、並びに星、最後までお付き合い頂け、感謝しております。
勇者チートをクローズアップしなかったのは〈逃げ〉だったかもしれません。転移リセットで現代に復活さするエピソードがあっても良かったと思いました。
こういった貴重なアドバイスが頂けたのも、とても励みになり、創作の楽しさだと感じております。
カクヨムで一番影響を与えた作品かも、なんと嬉しいお言葉でしょうか、本当にありがとうございます😊
編集済
完読させていただきました。
とても胸を打つ素晴らしい物語でした。
最後のシーンは、苦難の道、そしてゴルゴタの丘を
モチーフにされているのでしょうか。
人々の、そして勇者の罪を背負い死に向かうガイの姿は
私たちの世界で言うイエス・キリストの姿と被ります。
そして、フレイとアンナの子どもとして「復活」するわけですね。
(あえて「転生」とは言いません)
…なんて言うのは、深読みしすぎでしょうか。
罪の侵入口を封じたことで、赦された人類と魔物との平和な世界が
未来永劫続いていきますように…
面白かったです!
ステキな作品をありがとうございました!
作者からの返信
下東 良雄さま
温かいコメントありがとうございます\(^-^)/
深く読み取って頂けて大変うれしーです。自分としましても骸骨兵士は書いていて一番面白かったのですが(笑)
最後まで読んで頂けることはあまりなく、評価もされず埋もれていた作品です。そこがまた骸骨兵士、彼の存在っぽくて笑えますけど、完読して頂けて感謝感激です。こちらこそありがとうございました😊 励みになります‼️