第8話発端について
リリム達が遊んでいるのをよそに。
キルとライア、ボスと一緒に事の発端について話し合っていた。
「まず、最初に思うのはキル。あんたがリリムちゃんを連れてきた所からだ!」
ライアが机を叩いて微弱ながらに胸が揺れる。キルはライアの強面に怯みながらも訂正した。
「リ、リリムは・・・金塊病が酷くて。ここなら治す、手がかりがあるかなと・・・・」
「・・・・本当は可愛さのあまり誘拐した、の間違いじゃない?」
「ううっ。金塊病は・・・・治した。うん、だから問題ない、はず・・・・・」
ライアはもう何も言わないとため息を着く。
それにボスが実に可笑しそうに「ガハッ!ガハハアア!」と実に気持ち悪い声で笑っている。一応はボスもうら若き乙女何だから恥じらいや秩序を持って欲しい。
私よりスタイルいいんだし。変質者みたいな露骨な仕事服はやめて欲しい。子供達の瞳が痛いから。
あとキルはもっと気にしろ。
「まあ、キルやライアちゃんが思うに術者がリリムちゃんを狙っているのは間違いないだろうね」
『・・・・』
「それに、金塊病にしても不自然だ。政府側がばらまいたにしろ、あれだけのウィルスを作ること自体が不可能・・・・例の裏山の時にも出た猫型の魔獣も同じ術式が使われていたしね」
「でも、ボスには未来予知があるじゃない。分岐点があるにしろ予測できなかったの?」
ライアの純粋な疑問にキルも同意を示す。
それにボスは大きく深呼吸して━━━━━
「確かに、予測はできていた。リリムちゃんの特別な力を狙って動いていることも、いつ襲われるのも全て・・・・だけど。見えすぎていると身構えてしまうんだよ。それらの犯行全てが━━━━」
「弟子である彼の復讐、だってね・・・・」
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