#18:Game Day-2066年1月10日(日) (2)
「結果として、先ほど申し上げた
「するとタイタンズが苦しい状況ということになりますか?」
「いや、まだ勝ってるんですけどね。だからタイタンズとしては、
「ではレッドゾーンを中心に、とにかく
「あるいはブリッツを仕掛けて、
「ショットガン隊形で、今度は左右にレシーバーを二人ずつ。
「いいですね。ゲインを稼ぐより、サイドラインに出て時間を止めることです」
「残り1分46秒で止まっています。時間は十分あります。敵陣33ヤードから
「ここで一発
「エンドゾーン、あるいはその手前を狙う長いのを投げますか」
「はい。タイタンズも
「さあジャガーズどうするか。ショットガン隊形で、レシーバーは右に3人、左に一人。スナップから大きくステップバックして、やはり長いパスを投げた! これは通りません。左のダレイマスを狙いましたが、
「やっぱりやって来ましたね」
「次は刻んで
「これが迷うところで、刻んで刻んで進んで行くと、どんどん時間がなくなるわけです。そうすると
「エンドゾーンに人を集めるわけですね」
「はい。で、
「敵陣33ヤードから
「コミュニケーションミスですね。さあこれはどうするでしょう。
「
「12回中10回は
「ジャガーズがナイトをバックアップとして獲得したのは第8週で、その後も途中出場が多かったですから、そういうことかもしれません」
「でもコリンズが
「確かにそうです。ナイトが率いたドライブの場合の統計であれば解りやすかったんですが。さあ50ヤード
「アイスタイムアウトいうやつですね。嫌がらせの。まあ、やらないようですね」
「あまり効果はないと言われているそうですが……あーっと、これは!? スペシャルプレイだ!」
「
「レシーバーはフリーだ! しかしこれは? 落とした! 落としたか。スペシャルプレイ失敗! ジャガーズ万事休す!」
「いや、ちょっと待ってください。どうなってるんですか、これは。審判は両手が上がっていますよね」
「タッチダウンですか? あっ、画面にはタッチダウンと表示されました。しかし落としたように見えましたが?」
「リプレイが出ますね。見ましょう。
「レシーバーは右の
「フリーだったんですが、ベルデンが少し早く投げたんですかね。アンバーザトが振り向いた時にはボールが来ていて、手に当てて弾いて、ボールが宙に浮いて、アンバーザトは転んだんですが」
「落ちてきたボールが……あっ、アンバーザトの身体の上に落ちてきたんですね。それを捕ろうとして、お手玉していますが、ボールがフィールドに落ちてないんですか!」
「はい。で、捕って、起き上がって、エンドゾーンに駆け込みました。ですが近くにいた
「オフィシャルレビューになっていますが、これはアンバーザトが倒れたときに、
「そう……でしょうか。ただ、触っていれば、ボールを捕った地点でデッドになるんですか? 倒れて、触られて、その後でボールを確保したら、デッドにはならないと思うんですが」
「確かにそうですね。リプレイがもう一度出ています。現地のルール・アナリストが解説していますが、やはりボールを確保した後にタッチしていないので、プレイはライブだということのようです」
「レフェリーの判定を聞きましょう」
「ああ、やはり、ボールはフィールドに落ちていなくて、
「さすが、レフェリーのホキュリさんは説明が詳しいですね。判定の説明中に“ハウエバー”が入るのはホキュリさんくらいですよ」
「さあ、
「
「
「それも難しいですね。エンドゾーンに蹴り込んでしまって、タッチバックでタイタンズ自陣25ヤードからの攻撃、とするのが一番リスクが少ないですが、それだと時間が減りませんから。たとえ何秒かでも減らしたいならプーチキック、つまりリターンチームの隙間にボールを落とすんでしょうね。そうするとリターナーがボールに触れた瞬間から時間が減り始めます。が、進まれるとそれだけフィールドゴールレンジまで近付かれてしまいますから」
「敵陣40ヤードくらいでも
「はい。ですが自陣20ヤードからだと50ヤード進まないといけないですから。やはりタッチバックにしてしまって……ん、何ですか?」
「ジャガーズのキックオフですが、
「何をするつもりなんでしょうか。いや、タイタンズも私と同じように考えるでしょうから、疑心暗鬼にさせてタイムアウトを使わせる作戦とか」
「タイタンズのタイムアウトはあと二つあります。取らないですね。ナイトもキックの助走位置に就きました。さあキックオフ!」
「飛距離は短い……やっぱりプーチキックですか。サイドラインを割りそうですよ」
「リターナーは追いかけていますが、ボールはサイドラインを割らずに、エンドゾーンの手前で止まりそうだ」
「これは絶妙なキック……」
「あっと、リターンしようしているんでしょうか?」
「危ない、危ない!」
「拾い上げた瞬間にタックルを喰らった! ファンブル!」
「リカバーはジャガーズ!?」
「さあ、どっちが取っているのか!?」
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