第640話 遼太郎の悩み

千亜希はね、今大学院に通ってて、今はマンションに住んでいるんだよね。


大学院からすぐの所にある高級マンション。


因みにゲートで家と繋いでいるので、1人暮らしの意味があるのか甚だ疑問だが、

何せ大学院へ通うのに、時間がかからなくて済むというメリットがある。


本当なら月20万ぐらいの金がかかるけど、それはまあ、金には不自由してないからいいんだよ。

で、今は何かやりたい事があるらしく、実際はあまり家には帰ってきてないんだよね。


まあ、護衛もいるから変な虫の心配はいらないと思うんだけどね・・・・


あ、そうそう、今回は和佳が同行しているけど・・・・

あらかじめ念押しをしててね・・・・


【今後精霊がこっちの世界にやってきても、おっさんと関係を持った精霊は、絶対こっちでおっさん以外と関係を持たない事。これは別に独占したいとか、ひがみ妬みじゃないんだ。何せどうやらおっさんと関係を持った女性は、寿命がほぼなくなるんだよね。そして多分、その女性と関係を持った男も影響を受ける・・・・はず。皇帝の様子を見ないとだけど、ちょっと考えたら恐ろしい事になりそうだからね。】


もう手遅れな気もするけれど・・・・


あ、そうそう・・・・遼太郎は今、悩みがあるらしい・・・・


学校で女子とお付き合いしても、長続きしないらしい・・・・

うーん・・・・そんな相談されてもなあ・・・・

よくよく聞けば、どうやらその、おっさんの事が関係してるらしくてね、まあ家が金持ちやら、父親がよく分からない死に方・・・・実際には生きてるとか謎な部分があるし、まあある意味有名人?そういうのもあって、相手が警戒したり、変な考えを持ったりで、長続きしないようなんだよね。


う-ん・・・・これはどうしろと?


「そうか・・・・すまんな遼太郎。これは父さんではどうにもならんのだよ。そうだな・・・・もっと女と話をし、話術を鍛えるしかないな。」


そう言ったものの・・・・そもそも相手がこういった状況で警戒しちゃうんだよな?


「そうは言ってもさ、あっちは俺の家族の事を知れば、身構えちゃうんだ!どうにかならんの?」


うーん・・・・

「ああ、そうだ、精霊!精霊といろんな話をするんだな。そして女の扱いを学べばいい。」


「何だよ女の扱いって?」


「それは一言では言えないなあ。まあそうだな・・・・相手が何を求めているのか察し、その答えを見つけたり、どう接してほしいかを見定め、相手が喜んだり好意を持ってもらう対応をするんだよ。これは経験がものを言うからね。」


「ふ、ふーん・・・・そんなうまく行くの?」

「だってさ・・・・学校に必ず一人か二人、やたらモテる奴いるだろ?」


「あ・・・・いるな。完璧な奴もいるし、なんでこんな奴に女が群がるんだ?ってのもいる。」


「そうだろそうだろ。あいつらは女に気に入られるつぼを無意識、無自覚に心得てるんだよ?」


「へ・・・・へえ・・・・そんなのあるんだ。」


「ああ・・・・あとな、やたら物を与えるのは止めた方がいい。だからと言ってけちるのもよくない。まあおまえはまだ高校生だから、いきなり高級なレストランとかには行かないだろうが、ちょっとファーストフードでバーガー買ったり、帰りに買い食いをしたりの時にさ、デートならおごってあげるとかな。ただ、これも、毎日当たり前の様におごればただのヒモにになるからね・・・・」

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