第629話 女の神と勇者と魔王

「私は構わない。そんな事で解決するならば。そこの女、それ本当なのだな?」


ええと女魔王さん、シビルと言ったっけ?彼女には口田さんを縛る理由がないんだなあ。まあこちらの世界の人・・・・エルフもそう?だから別に気にしていない?


「無論よ。嘘をついてどうするの?抱いてくれるなら、先に解放してあげるわよ?」


あ・・・・しかもこの女の神、先に開放するとか、よほど自信があるんだな、色んな意味で。


あ・・・・奥さんの中で一番色っぽい・・・・佐和さんだったかな?ドゴッといい音が・・・・あれ痛いねえ・・・・しかもいい蹴りだ。


「士門さん!しっかり!よく考えないと、後で大変な事になるわ。」


「そうよ士門さん、甘い言葉には裏があるわ。」


佐和さんと三津枝さんだね?やはり奥さんが増えるのは日本人としては反対なのかな?


でもそれを女魔王さんに言えるのだろうか・・・・


「私がその二人を解放して、貴方は私を抱く。其れの何処に躊躇いがあるのか私にはわからない。当事者の女魔王は良いと言ってるのだから、さっさと決断なさい!」


・・・・うわ・・・・凄い押し・・・・あれ、口田さんあんな押しには弱いんじゃないか?押し切られるぞ?



「お願いだ、解放してくれ!」


うわ・・・・女を抱けて、妻の呪縛から解放できる・・・・

相手も子を望んでいる・・・・うぃんうぃんじゃないか!


「皆、シビルの為だ。ここは我慢してくれ!」


あ・・・・あっさり落ちた、口田さんが落ちた・・・・


ええと、勇者さんは反対だったのかな?魔王さんは安堵してそうだけど。


・・・・

・・・

・・


「じゃあ始めるわ。」


おっさん注意深く見守っていてね。

念のため和佳にも注視するように言いつけてある。

他の精霊にも可能なら見ておいて、とね。


様子を見ていると・・・・


世津さんとシビルさん、そして女の神、3人が輝いているね。これは神を媒体にしての何か?神の力なのか?


じっと見ていると、何か女の神から勇者と魔王、それに流れているのが分かる。

そして唐突に切れた。そう切れたんだよ。


確かに変な何かは無くなったようだけどね・・・・でも本当に?何やらこっそり見ているステータスは勇者と魔王のままだし、プラス補正が残ったまま?これ本当に終わってるの?

もしかして何か・・・・あ、別に魔王と勇者で無くなる必要がないからそのままなの?

あの女の神が実行したのは勇者と魔王の因果の断ち切りだから・・・・なるほど・・・・こういった使い方があるのか・・・・覚えておこう。

だけどこれは真逆の事ができるんだよね・・・・強制的に結び付ける・・・・

これはスキルというか、実行できるけれど、世に出すのは色々問題ありそう・・・・

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