第630話 あの女の神はノエミというらしい

「さあ終わった。口田士門、どう?ちゃんとできてるでしょ?」

おっさんには勇者と魔王の絆は分からなかったんだよね。

なのでこの女の神が何かをしたというのは、さっきのでわかるんだけど、実際、目的の絆が断ち切れてるかは確認のしようがない。


「世津、シビルどうだ?」


口田さんが勇者さんと魔王さんに聞いてる。


世津さんはわからないみたい。

きっと特に今までと変わってないんだろうねえ。


シビルさんはね・・・・


「あ・・・・あああ!ない!ないぞ!女魔王としての因子が無くなった!これで、もう、解放された・・・・?」


因子?因子があったの?命に刻まれてた?それじゃあわからないねえ。


「はい、これで完了です。さて、口田士門、約束通り子作りしましょう!」


・・・・いきなりですかあの女の神。まああんな美女なら・・・・あ、寝取るつもりはないからね。間に合ってるし。



「なあ、それはまあ・・・・いいんだが、俺、あんたの名前知らないんだけど?」


ここでおっさんも気が付いた。この女の神もそうだけど、後の2柱も知らんぞ、名前。


「え?名乗ってなかった?じゃあノエミって呼んで。」


呼んでって、本名と違うのか?


「じゃあ、ノエミ。そのありがとう。シビルの悲願が、こんな形で叶うとは思わなかったが。」


「ええ。私も今まで子供を授かる事ができなかったから、やっと悲願が叶うわ。」


「ええ?あんたら夫婦、ヤッてたんだろ?」


「・・・・種なしだったのよ。」

ええとどう突っ込めば?頭の中では大事な所に突っ込めばいいよと訴えてるけどしないから!

それに・・・・あの顔だけイケメンな残念な神、種なし?神なのに種なしだったのか?

オークキングの睾丸使えば子供できたんじゃ?と思うけど、神には効果が無いの?


「おいおい、あんたたち、神なのだろう?そんなのでいいのか?」


そりゃあ口田さんも突っ込むよね。いやあ色々突っ込みどころの神達だ。


「今まではそれでもよかったのよ!だけど、事情が変わったの!さあ、さっさとヤる!行くわよ!」


うわ・・・・口田さんが対応できないまま引きずられていったぞ?しかもおっさんの方を一瞬見て、何だかニタアって顔して舌を舐めながら・・・・


うわあ・・・・超肉食女性・・・・


まあ、目が合ったんだから最後に声ぐらいかけてあげるか・・・・


「若いっていいねえ。さて、私は色々思うところがありますので、一度お暇させてもらいますよ?では、くれぐれも干からびないように・・・・」


「どうもすいません・・・・」

でもどこへ行くんだ?ここおっさんの館だぞ?


「みんな、ゲートで館に帰っていてくれえええぇ・・・・」


まあいいいか・・・・



「ちょっと待て、何処へ行くんだ?」


「ベッドがあればどこでも?」


「じゃあ待ってくれ。船を出す。」


どうやら館の船を発着させるところで船を出したようですね。

あの船でしっぽりですかそうですか。まあ頑張って・・・・


「あら?素敵な空間ね?此処なら気兼ねなくできるわね!」



・・・・

・・・

・・


おっさん全て終わった・・・・と思ったら和佳がやって来た。

「あの、妹も顕在化しちゃいましたね?」

そうだった・・・・

「名前、考えてあげて下さいね?とんでもない任務を遂行した事ですし・・・・」


で、振り返ると・・・・

めっちゃ期待している・・・・

しかしいつの間にか着替えた?今はバスローブ姿じゃないね。

しかし・・・・ロングの和佳、そしてショートの妹・・・・


あかん、興奮してきたよ。

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