第595話 特に二振りの剣がすごいんだけど

「あ、その前にだな・・・・鞘も作っとかないといけないな・・・・」


「そうでした。どうされますか?またドラゴンの鱗でしょうか?」

和佳が聞いてくる。

「そうだな・・・・ドラゴンの鱗以外考えられないけど?」


「では・・・・ドラゴンの鱗で・・・・全部造られますか?」

「その方がいいよね・・・・あ、そう言えば・・・・最後に炉に残ったあの剣の素材、なんか変だったけど・・・・」

おっさんそう言えばあのどことなく自己主張してる気がした素材・・・・どうしたっけ?


「最初に仕上げをした二振りですわ、マスター。」

「え?そうだったか?ああそんな気がしないでもない・・・・」


という事は・・・・おっさんいらん所に意識があったから・・・・どんな仕上がりになったんだ?


おっさんどれがそうかなあとか思っていると、あった・・・・ある意味わかりやすい・・・・

一振りは・・・・紅く・・・・そして琥珀の様な色合いに変化している?・・・・もう一振りは蒼く・・・・翠に変化している?


例えるなら先の剣は火と土、もう一振りが水と風?


それに見合う鞘をね・・・・


おっさんまたもや夢中になり、まずこの2振りと思い、ひたすらドラゴンの鱗と格闘しつつ・・・・

気が付けばまたもやとんでもない数の鞘が・・・・


そして最初の2振りのは・・・・


鞘自体に何か紋様がうごめいている・・・・


これは二振りとも同じで、鈍い色というか・・・・紺色と朱色が混じっている感じ?


その他の鞘も、この2振りのほどではないけど、鞘にやはりもう少しおとなしめの紋様が・・・・


なんかルーン文字っぽい?

おっさん流石にそんなわけ分からん文字書けんからな・・・・

で、結局どうやって造った?全く記憶にない・・・・


「なあ和佳、記憶にないんだけど、どうやってこれ造ったかわかる?」

和佳が・・・え?という顔をしている・・・・

「あの、あれから更に一日が経ったのですが・・・・もうそれは作業に集中していましたよ?スキルを多用しているようでしたから・・・・まさかと思いますが、何かこう多重人格的な何かでしょうか?さすれば記憶にないというのもある意味納得なのですが・・・・・」

何それ怖い・・・・

多重人格?おっさんそうだったのか?


「まじか・・・・じゃあ、あれか?こういった生産は、実は別人格が担っていた?

「それは分かりかねますが・・・・とにかくできたのでしたら、剣を鞘に納めてはいかがでしょう?」


「あ、そう?じゃあそうするか・・・・あれ?これ・・・・それぞれの剣と鞘の魔石って、共鳴している?」


何だか振動じゃないな・・・・なんだこれ?

「それは、剣と鞘がお互いを引き付けているのですわ?」


よくわからん・・・・

「さあお疲れでしょう?久しぶりにまずはお風呂で汗を流しませんか?」

「あ・・・・そうだな・・・・なんか疲れた気がする・・・・じゃあ入ってくるよ。」


さあ・・・・あれ?結構風呂にはいってない?


それと今振り返ったら、あの2振りの剣・・・・ものすごく紋様が・・・・輝いてるんだけど?あれエネルギーとかどうなの?

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