第550話 こう言うのって、剣が収納されたとか?

「・・・・ちょっと待て、今はまず・・・・剣からにしよう。精霊がいないとか、今更だしな。なんかあったら元の精霊になってるさ。」


そんな訳無いとか思いながらも、たぶん大丈夫だと、何となくそう予感がしたんだよ。


「でも・・・・確かに私、剣を身体から抜いたわ。その後どうしたか・・・コジローに抱きしめられちゃったから、その後の事は思い出せないわね。」


・・・・さらっとおっさんの所為になっちゃってる?

いやいや・・・・


「私もそうですが、シラカワ様とお話していた時、無意識に手放していたようです。」


・・・・君達そもそも刺さった剣どうした?自分で抜いた?それすら覚えてないよ・・・・


するとカトリーンが何やら思い当たるようで

「主よ、ひょっとして、剣は体内に取り込まれておるのではないかえ?」


「え?何それ?」


「妾も聞き知った知識しかないのじゃが、昔剣を自在に出し入れしておった武人がおったと聞く。主は空間魔法のスキル持ちゆえ、そう言った付与が成されておったのでないかえ?」


・・・・なんかよく漫画とかであるよね。

剣を呼び出し出現させるとか。あれ?

もしくはライ▼セーバーみたいな、スター◇ォーズやファ●ブスターに出てくる剣。

あ、今回は少し違うか・・・・剣そのものが消えちゃってるからね。


「じゃああれか、念じれば手に出現するとか?」


「それはわからぬ。妾はそのような人物とは出会った事が無いゆえに。済まぬな力になれず。じゃが・・・・一度念じてみてはいかがかの?もし出現せずともよかろうて。」


そう言うものかな?

「じゃあさ・・・・全員で一度、剣よ出でよ!とか、姿を表せ!とか念じてみてよ。あ、一応剣が出てきたら危ないから、皆離れてね。」


そう言いながら・・・・女性4人がそんなの恥ずかしいだろうから、おっさんもそれっぽい事やってみる事に。


「じゃあ先ずおっさんがやってみるから、皆もやってみて!」


・・・・どうすれば・・・・?

手をこう・・・・右手をかざし、念じてみる?

《我が体内に内在する剣よ、その姿を表せ!》


・・・・出る訳ないか?

【少し違いますわ。いいですか?”我が手におっさんソード(精霊)を!”と念じて下さいまし。】

《何でおっさんソード(精霊)なんだよ!精霊剣とかフェアリーソードとかでいいじゃないか!》

【フェアリーではなく、エレメンタルですわ、マスター。フェアリーは精霊ではなく妖精でですから。】

《さいですか・・・・》

この時おっさん、頭に話しかける存在が何なのか、気が付かなかったよ?と言うか違和感なく脳内で会話してたし?


「よし、今から行くよ!皆真似してよ?」

「・・・・さっきのを言うの?恥ずかしいよコジロー!」

「さっきのとは違うよ?いい・・・・見ててよ?」


そう言いながら、集中集中!


《我が手におっさんソード(精霊)を!》


するとどうだろう・・・・あのデカい剣がおっさんの手に現れたよ。


え?マジっすか?というかそうだ、このデカい剣も見当たらなかったっけ?

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