第449話 何やら妻’Sがおっさんの事を話してる?

皇帝が怒鳴り込んできた。


「おいシラカワ!忘れてんじゃねえぞ!」


あ、忘れてたわ。


「あ、あのダンジョンな、今何も調べてなくって、行ってないんだわ。今クィンシー達が調べてるのって別のダンジョンなんだよね。」


あー怒ってる怒ってる。まあ忘れてたこっちも悪いんだけどさ。


「じゃあそのダンジョン今すぐ行くぞ!」


おい何言ってんだ?


すると・・・・


「おいシラカワ、戻ったぞ・・・って親父何してんの?」


クィンシーが戻ってきた。


「おう!今からダンジョン行くぜ!」


「へ?何言ってんの?あんた自分の立場考えろよ!皇帝がホイホイダンジョンなんか行ってるんじゃねえぞ!」


あー親子だねえ。


気配を消して・・・・今のうちに一寸移動しておこう・・・・


・・・・

・・・

・・


リビングに行くと、おや?珍しくメーネアがいるじゃないか?どうしたんだ?で・・・カトリーンと何か話してるな。


おや、さらにはリュシエンヌもいるじゃないか?さらにはウェンディまで。何事?

で・・・何やら話してるけど、何だろうね?


よく見ると、メーネアとカトリーンが、リュシエンヌとウェンディに色々聞いてる?


おっさんに誰も気が付いていない・・・・あ、気配消したまま・・・・


あまりいい事じゃないが、ちょっと気になる言葉が耳に入って来たから、そのまま聞く事に。


「ウェンディ、本当に旦那さんの精神、変わりはない?」


最初に聞こえたのが、メーネアのこの一言。うん?何?


「ええ・・・私が接する限りは問題ないです。この前のダンジョンでも、普通でしたよ?」


ウェンディが答えてるけど・・・おっさんの事?


「まだ影響があるのかえ?メーネア殿?」


カトリーンよ、何の事?


「ええ・・・おそらくずっと・・・・リュシエンヌ様、貴女から見てどうでしょう?」


「はいメーネア様、私が接する限り、特に今までと変わった所はありません。最近は、クチタという召喚者と接していましたが、久しぶりに同郷と会えて、嬉しそうでしたよ?」


あん?リュシエンヌも何言ってるんだ?


「そうですか・・・ありがとうございます。引き続き、旦那さまの事、見てあげて下さい。あの時、私が、薬を飲まさなければ・・・・うう・・・・」


何でそこで泣く・・・って薬って何?


「メーネア殿、あの時は、かなえ殿も言っておったが、メーネア殿が内緒で飲ませた薬が無ければ、主の精神はどうなっておったか分からぬと言っておったぞ。あの薬のおかげで、持ち直したと言っておったし、結果フリンとやらの葛藤から解放され、主に抱かれる事ができたと感謝しておったのじゃがな。」


カトリーン・・・何の事それ?


「そう言っていただけると・・・・あ、そろそろ戻ります。ここへやって来たと知られれば、いらぬ心配ををかけてしまいますから。」


あ、やべ・・・こっそり出よう。


そして・・・・メーネアが出ていったので、後を追い、メーネアが1人になったのを見計らい、声をかける。


「メーネア!」


驚くメーネア。


「あ・・・旦那さま・・・・」


「・・・今、時間あるかい?あるよね?」


「え・・・・ええとどうして?」


おっさん、何も言わず抱きしめ、キスをしたよ。


「あ・・・・駄目です・・・・」


「何も言わなくていい。さ・・・・おいで。」


何となくそうしたほうがいいと思ってね・・・・


インダルチャンス王国には悪いけど、暫くはメーネアはおっさんと共に過ごすよ。


おっさん、久しぶりにメーネアと一晩過ごしたよ。


・・・・

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