第433話 エリザヴェータ女史の状態は?

そしてアルフォンシーナ曰く、


「エリザヴェータ様の肉体的な問題ですが、健康かと問われれば、、健康としか言いようがありませんの。そう、彼女は至って健康なのです。」


問題は記憶の 齟齬そごか。


リューク君もそうだが、デュラハンとして行動していた時の記憶は一切ないらしい。


当然自身の首が切断されたなんてのは、気が付いてない訳で。


そう言った意味では、エリザヴェータ女史の記憶が無いのは不幸中の幸いというべきか。


だが・・・・実際彼女がダンジョンで行方不明になってから・・・・25年?の歳月がたっている訳で・・・・


兄である皇帝も、当時は30前後だったのだろうが・・・・今は50代半ば。


25年も経てば顔もすっかり老ける訳で、彼女からしたら別人だろう。


当時一緒に居たアルフォンシーナは15歳。

おっさんと知り合った時で30歳・・・・それから10年・・・・あ、色々あって最近全くアルフォンシーナも年取ってない感じなんだよな・・・・


あの珠に係わってから、ハッスルした女性陣皆に言えるんだけど・・・・


あれはきっと老けない何かがあるんだな。おっさんも50歳ぐらいから全く年をとってる感じには見えないんだよ。


なのでまあ・・・20年?


女性の20年・・・・アルフォンシーナは元々若さを保ってると思うから、かろうじて認識してくれたみたい。


そう言った意味で、知り合いであるリューク君の見た目がほとんど変わってなかったのは、彼女にとって唯一の救いなんだろう。


そして・・・・どうやら、お互い好意を持っていたらしく、まあ、恋人?

そこまでの関係だったかは知らないけど、今やもう誰が見ても・・・・・・


「あ、あのですね・・・・」


は!ついエリザヴェータ女史を見つめてしまっていた・・・・すまんすまん。


「ああすまないね・・・・結局の所、貴女はその、リューク君とはお付き合いをするのかい?」


あ、しまった・・・・そんな事を聞くつもりはなかったのだよ?だがつい言葉に出てしまった・・・・


「え・・・・ええ??何故分かるのですか?リュークとはその・・・・キャッ!」


おっさん血を吐いたよ・・・・


公爵●●さま?大丈夫ですか?」


うん?また何か変だったが・・・・気にしないでおこうか・・・・


「ああ、リューク君、問題ないよ?それと・・・やはり結婚するのかい?」


「あ・・・その・・・・可能であれば・・・・ですが、身分が・・・・」


リューク君は身分の事を気にしているらしい。


「何言ってるのリューク!身分なんて関係ないのよ!それに・・・・何て素敵なお話なのでしょう・・・・こんなお話ないわよ?つまり・・・・2人は太い運命の絆に結ばれているのですわ!」


あかん・・・エリザヴェータ女史は自身に起こった出来事に酔っているな?

まあ、不幸な事に押しつぶされないからいいけど。


こうして数か月経っても、彼女の記憶は変わらず・・・・そして、国ではエリザヴェータ女史の発見、救出と、リューク君との結婚が発表された。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る