第414話 無魔法の威力

おっさん、寝転がってる仲間に片っ端から無魔法を使い、魔法のキャンセル?

重力魔法?で身動きできない仲間を助ける。


「おお!身体が軽い!助かったぜシラカワ!」


皇帝がそう言って起き上がる。


「すまんなシラカワ!まさか罠に引っかかるとはな・・・・」


クィンシーが起き上がりつつそう言う。


その後も皆を助け・・・・


「シラカワ様、申し訳ありません・・・・ついその・・・・」


リューク君がうなだれている・・・・

気持ちはわかるけど、もっと警戒しような?


「主よすまなんだ・・・まさか妾がこんな魔法で身動きが取れなくなろうとは・・・・」


カトリーンがうなだれてそう言う。

彼女は竜族。

その気になれば竜化すれば脱出できたのでは?


そう思ったんだけどね・・・・


「竜化できなんだのだ・・・・見えぬ敵と言うのは中々厄介じゃな。」


どうやらあの敵・・・・まずリューク君がやって来たので、速攻リューク君を無力化したらしい。


その後やって来たメンバー全員を順番に無力化したらしく、すぐに追いかけたカトリーンが異常に気が付く前に、カトリーン自身が無力化されたらしい。


その後はまあ・・・相手が見えず、全員・・・おっさん以外は・・・・


たまたま見えない敵から、おっさんは離れていたから何とかなったが・・・・怖いなこれ。


全員無力化されたら、その後どうなったのか・・・・


そう言えばこのダンジョン、S級冒険者が挑んでも、誰もこの穴から帰らなかったって言ってたのは、この魔物のせいか?


じゃあなんだ?罠じゃなく、魔物にやられた・・・・とか?


取り敢えずこの周辺には魔物が居ないっぽいので、一度ここを拠点に据えて、全員で話し合いをする。


あそうそう、アルフォンシーナがおっさんに謝って来た。


「旦那さま申し訳ございません。こういった状況下でこそ、私が気を付けないといけなかったのですが・・・・私まで・・・・恥ずかしいですわ。」


「仕方ないよ。まあ今度から・・・・気を付けよう。それに、アルフォンシーナが活躍するべきはここじゃないからね。」


「はい・・・・」


・・・・

・・・

・・


「見えない敵は仕留めたが・・・・これからどうする?」


おっさん皆に丸投げした。


因みにこの階層、特に何がある訳でもないようで・・・・問題の王女様?の姿もない。


さらに下に行けるしな・・・・


「もっと下に降りるべきだな。」


皇帝がそう言うが・・・・


「そうは言ってもな・・・・この場所にあんな敵がいたんだ、他の敵に対応できるのか?多分今までS級冒険者が此処に挑んで帰還しなかったって言うのが・・・・さっきのだろうし、もっとえげつねえ奴らがいるかもしれない。」


ここにいるメンバーは・・・・恐らくこの世界でも実力は上位10名だろう・・・・皇帝とアルフォンシーナ以外は・・・・


特に勇者パーティ2人。


そしてカトリーン。


次にウェンディか?


エルヴィーラとクィンシーが恐らく同じぐらい・・・・


こんなメンバーであれだからな・・・・


先が思いやられるわ・・・・


「これからおっさんが中心に降りる。あとの面々は皇帝とアルフォンシーナを護ってくれ・・・・ああ、勇者君とライナス君、カトリーンとウェンディはおっさんの補佐頼むわ。単純にレベルの差でだが・・・・」


「分かったのじゃ。今度は足を引っ張らぬよう心がけようぞ。」


カトリーンが気合を入れなおす。


「今度こそ!ごめんね旦那さま!もっと集中する!」


ウェンディのスイッチがやっと入ったようだ。


結局、エルヴィーラとクィンシーは皇帝の、リューク君はアルフォンシーナの護衛に。



ああ、折角割り振ったメンバー構成がもはや意味をなさなくなったな・・・・


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