第408話 奈落の底の周りを調べる
おっさん一行は今、奈落の底の大穴の周辺にいる。
魔物をすべて仕留め、今からどうするか、という場面なのだが・・・・
「今から行くぞ!」
皇帝が何の備えも無く穴に入ろうと・・・・
「おい!勝手に行くんじゃねえよ!」
「皇帝に命令すんな!」
あ、そうそう・・・・一応おっさん、今回のリーダー。
救出作戦に当たり、こういった皇帝のわがま・・・・もとい、意見の相違があるといけないので、身分に関係なく、レベルの高いメンバーが指揮権、決定権がある決め事をしておいたんだよ。
何せ同行者がこれだからな・・・・
なので、当然おっさんがここでは一番偉いのだ!
「あんたレベルいくつよ?」
「・・・・8だ・・・・」
「そう・・・おっさん15・・・・わかるよね?」
「くっ・・・・後で覚えてやがれ!」
「それ無しな・・・・という訳で、今から少しずつ調査を開始します!」
「何で少しずつなんだよ!今すぐ降りやがれ!」
「あほか・・・・何かあったらどうするんだよ、全く・・・・」
まあ阿呆は放置してだな・・・・
先ずは深さや危険度を少しでも知っておかないとだしな。
おっさんあらかじめ用意しておいたドローンを何台も起動させ、動作確認。
一台には長いロープをくくらせている。
別のには明るい投光器?を付けてあるし、カメラでの撮影も準備万端。
ノートパソコンに繋がって、リアルタイムで映像を確認できる。
これで下がどうなってるのか分かればいいんだけどね。
後は・・・・前もって全員に、ゲートを持たせてあるんだよ。
万が一単独ではぐれ、もしくは危なくなれば、自力でゲートで拠点に戻る事ができるからね。
そして・・・このドローンでの調査で下に降りられそうなら、先ずおっさんと勇者パーティが降り、ゲートを設置、皆で探索をする・・・・と言うのだ。まあ、問題が無ければ、だけど。
ひょっとしたら・・・・下には魔物がうじゃうじゃ、の可能性もかなりあるし、想定以上に入り込んでる可能性もある。
なので、ドローンが回収できるか怪しい。それで一台にはロープをくくってある。
万が一にはこのロープで引き上げる・・・・切れてなければ、だけど。
それとは別に、ライトとビデオカメラを括り付けたロープも降ろしてみる。
これは勇者君に、ドローンの操作は、おっさんとライナス君に。
彼も昔、ラジコンは扱った事があるので、多少は操作がわかるからね。
で・・・・いよいよ調査開始・・・・
ああ、他のメンバーは、当然周囲を警戒してもらってる。
万が一目の前に魔物が湧きでもしたら大変だからね・・・・
で・・・どんどんカメラが下に降りていく・・・・
深いな・・・・
ロープは長さが200M。
これ以上は・・・・結ぶか?
そう思ってると・・・・
残りが少なくなったところで、どうやら変化があったようだ・・・
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