第379話 衛星回線を使っての生中継

で、話は・・・・脱税容疑は完全な言いがかりで、普通の会社員があんな高額な金額を動かすとか有り得ず、脱税してると決めかかってきててね。

で、仕方ないからおっさん、妻がちゃんと用意してくれた税金に関する資料のコピーを相手に渡してね。


(・д・)チッ


今舌打ち聞こえたよ。


そして、5年前の事に話は移ったんだけど・・・・

「なあ、しゃべり疲れて、のど渇いたんだけど、何も出してくれないの?」


「・・・・おい、何か用意してやれ。」

「・・・・わかりました・・・」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

5年前の事に関して、マスコミもいろいろ嗅ぎまわってるようだけど、警察の・・・・こいつらの認識としては、数十人が消え、戻ってきたのは当時女子高生だった2人と、医師である女性が1人と、香苗ちゃんと、おっさんだけ。あ、香苗ちゃんには子供が2人・・・・書類上は問題ないらしいけど。

で、おっさん以外の4人は、形式上おっさんの会社・・・・勿論、妻に用意してもらった書類上の会社なんだけど・・・・おっさんが社長の会社で、4人を雇用し、それぞれ税金を引いた後の手取りが50億円ずつとなっており、一体何をしてきたんだとか、他の人達も何かで利用してたんじゃあないか?とか・完全な言いがかり。


で、おっさんが実際に身に起こった事を言っても取り合ってくれないし。

「だから何度も言ってるけど、日本とは・・・・ひょとして地球とは違う?次元が違う?よく判らないけれど所謂異世界に召喚されたんですって。」


「白河さん・・・・もっと現実的な事を喋りましょうよ。異世界に召喚とか・・・・どこのゲームの話ですか!」


・・・・そう言われても事実だからしょうがない。

そうしているうちに、おっさんの手元に水が届いたよ。コップに入ったやつ。

「これを飲めって?せめてペットボトルとか用意できなかったの?」


「つべこべ言わずさっさと飲んだらいいだろう!」


さっきから様子が変だなこいつ。

おっさん不審に思ったから、ちょっとこのコップの水を調べてみてね。

あ、ちなみにスキルはもう今ないから、手持ちのスマホに鑑定機能をつけてるんだよ。

で、鑑定結果が・・・・


”コップ ガラス製”

”液体 致死量の劇薬入り飲料水”


ま・・・・なんで?何で入ってるの劇薬が?

こいつら何者?


それよりも・・・・ここの部屋、スマホが圏外になっちゃってるんだよね。

で、おっさんどうやってカメラの電波を飛ばしてるかって言うと、衛星経由なんだよね。

因みにこれも妻に頼んで用意してもらったんだけど、おっさんの人脈と・・・金をつぎ込み、衛星回線の電話とそれに付随する端末を用意してもらって、ある衛星回線を借りてるんだよね。

だからちゃんとネットに流れてるんだよね、このやり取り。

さて・・・・死ぬのは嫌だけど、死ぬか。


おっさんそう思い、一思いにコップの水を飲み・・・・暫くして、血を口から吹き出し、ぶっ倒れたよ。


「は、あほが!疑いもせず飲むとか無いだろう!大量殺人犯め!」


おっさん頭に何か衝撃があるのを感じたけど、ここで意識がなくなったよ。


白河 小次郎 享年50歳



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